クールジャパン機構の累積赤字が540億円に膨張 廃止・統合を含めた検討会が始動

クールジャパン機構HPより

クールジャパン機構は、アベノミクスの柱の一つ「クールジャパン戦略」の担い手として'13年11月に設立。当時の安倍晋三首相は'14年1月の施政方針演説で、「日本のコンテンツやファッション、文化芸術伝統の強みに世界が注目している。クールジャパン機構を活用し、コンテンツの海外展開や、地域ならではの産品の海外売り込みなどを支援していく」と表明した。

政府が9割を出資。民間では三井住友銀行やみずほ銀行、大和証券グループ本社、電通グループ、博報堂、フジ・メディア・ホールディングス、三越伊勢丹ホールディングス、髙島屋、JTBなど23社が名を連ねている。総投資額('26年4月現在)は2040億円(83案件)に上る。

理念は正しかったはずが投資失敗を重ねた

クールジャパン機構の理念や方向性に間違いはなかったはずだが、投資の失敗を重ね、累積赤字が拡大していった。

同機構は44億円を出資し、スカパーJSATとともに'15年、日本のテレビ番組を海外で放送する会社『WAKUWAKU JAPAN』を設立。インドネシア、ミャンマー、シンガポール、スリランカ、台湾、モンゴル、ベトナム、タイ、フィリピンで開局したが黒字化できず、'22年にすべての地域で放送を終了。

'14年、三越伊勢丹ホールディングスとのマレーシアでの商業施設事業に関し、約10億円を出資したが、赤字が続き、'18年に撤退。140億円を出資していたバイオ繊維のスタートアップ企業『スパイバー』は約400億円の赤字を出して私的整理を行い、今年、孫正義氏の長女が代表を務める会社に譲渡された。

'22年には、『ジャングリア沖縄』に絡んでテーマパークのUSJを復活させたことで知られる森岡毅氏の『株式会社 刀』に80億円を出資したが、ジャングリア沖縄の評判は芳しくない。

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