瀬戸内海で見つかった「二つの活断層」は南海トラフと連動するのか 専門家が注視

連動性は「不明」 備えは万全に

ただ、読者として気になるのは、燧灘の活断層と南海トラフ地震が連動する可能性があるかどうかだろう。この点について産総研は、燧灘の活断層と中央構造線断層帯との位置関係は確認したものの、連動して地震を引き起こす可能性については「分からない」としている。

「南海トラフ地震そのものとの直接的な関連を示すデータも、現時点では示されていない。過度に結び付けて不安をあおるのは避けるべきだが、同じ西日本のプレート境界周辺に、これまで想定されていなかった地震リスクが複数存在する状態にあることは事実です。南海トラフ地震のような海溝型の巨大地震と、燧灘のような内陸寄りの活断層による地震とでは、発生のメカニズムそのものが異なるとされるが、だからといって連動しないとも言い切れないのです」(前出・サイエンスライター)

産総研は2026年度、今回確認した活断層でボーリング調査を実施し、過去に起きた地震の履歴を調べる予定という。連動の有無が科学的に明らかになるのはまだ先になりそうだが、南海トラフ地震の発生が懸念され続けている今、瀬戸内海沿岸に住む人々にとっても、活断層のリスクを踏まえた備えを見直す機会にしてもらいたい。

【関連】三陸沖M7.7は「悪夢の始まり」か 東日本大震災と同じ境界で発生、スロースリップが次の巨大地震を誘発する
【関連】防災セットを"丸ごと買い"した人ほど危ない…被災経験者と専門家が証言する"本当に要らないもの"5選