ラーメン市場が過去最高8855億円 インバウンド追い風に早ければ2027年に1兆円突破

1000円を超えの価格が浸透

昨今のインバウンドの活況を背景に、日本式ラーメンの認知度が国際的に高まっている。韓国や台湾、香港などアジア圏の観光客を中心とした集客が好調。ラーメン店は売り上げを伸ばし、市場が盛況だという。

一方、物価高による外食控えや健康志向の高まりの中、原材料高を背景としたメニューの値上げを実施した結果、地元固定客を中心に集客維持に苦戦したケースも見られたようだ。

過去最高8855億円、早ければ1兆円も視野

帝国データバンクが発表した全国「ラーメン店」市場動向調査によると、全国のチェーン店のほか、ご当地ラーメン店、ラーメンを中心とした中華料理店を含めた「ラーメン店市場」(事業者売上高ベース、5月時点)は、2025年度の見込み値で過去最高の8855億円に到達する見通し。早ければ'27年度内にも、ラーメン店市場として初の1兆円台に到達する可能性があるという。

こうした環境下で、「ラーメン1杯=1000円の壁」に象徴される価格認識の変化と、それに対応した弾力的な価格戦略が求められている。

従来、ラーメンは「1000円を超えると割高」とされる心理的上限があったものの、近年では500円前後の低価格帯、1000円前後の標準価格帯に加え、インバウンド需要や富裕層をターゲットとした1500円以上の高価格帯を目指す動きが広がっており、提供価値に応じた価格の三極化が進行している。

値上げで客足も収益も悪化した二重リスク

こうした局面では、標準価格帯のラーメンの値上げが「同価格帯内での競争優位性の低下」と「プレミアム帯への顧客流出」という二重のリスクに直面し、値上げ前よりも客足や収益が悪化したケースもある。

とはいえ"庶民の味方"のラーメンだからこそ、多少の贅沢も許される。そんな複雑な価値観を持ち合わせるラーメン市場は、当面拡大基調にあるようだ。

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