「本音がまったくつかめない」高市早苗の“正体不明”な政治手法…孤立する首相を救った麻生太郎の一手【歴代総理とっておきの話】



「政治は夜つくられる」会食嫌いの首相に迫る限界

これまでの歴代首相は、国会審議がある場合は秘書官らから朝の“答弁レク”を受けるのが慣例化していた。対して高市は、これもよほどのことがない限り秘書官らと直接の会話をせず、FAXによる文書で済ませることが多いようである。

また、官邸での執務が終わると、おおむね午後7時半くらいには資料を抱えて隣接する公邸に帰ってしまい、「明日までに勉強しておかなければならないことが山のようにある」と、時には明け方近くまで勉強、これ勉強というわけなのだ。

しかし、これでは自民党の頭として、党内の意思疎通は図れない。また、トップリーダーに接触を試みようとする議員も、遠のいてしまう。かねてより「政治は夜つくられる」との言葉もあるように、会食で相手の腹を探ることも必要で、先々、まさに「高市政治」が行き詰まってしまう懸念がある。

ましてや、7月17日が会期末の今国会と秋の臨時国会では、憲法改正、皇室典範改正、物価高騰対策などの難題が目白押しで、下手に躓けば政権に「赤信号」点滅が待つことになる。 

こうしたことを背景に、いささか目が覚めたか高市は、4月に入ると自ら「私はメシ会の苦手な女だ」としていた「孤高」の姿勢を一変させた。

麻生副総裁、鈴木俊一幹事長ほか自民党参院の幹部など自民党執行部と、官邸での昼食、公邸での食事会を開くなど、突然、党内融和へ「ギアチェンジ」したのである。

政治部デスクは、こう言っていた。

「数少ない側近とされる木原稔官房長官、尾﨑正直、佐藤啓の両官房副長官らが、あまりの孤立ぶりを見かねて高市首相を促し、ようやく重い腰を上げたようです。ただし、歴代首相がこなしていた料亭やホテルでの“外食”は、ほとんど行わない異例のスタイルだった。

また、食事中に政策の話がほとんど出ることはなく、『意思の疎通どころではなかった』と、拍子抜けで席を後にした参加者が多かったそうだ。5月中にはほとんどの党幹部らとの会食が一巡することから、早くも『また元の木阿弥で、籠もってしまうのではないか』との声も出ている」