日本人の2人に1人が知らない…巨大地震に「震度8」や「震度10」が存在しない驚きの理由

■震度7は1948年の悲劇から生まれた

そもそも震度7という概念はいつ生まれたのか。その起源は戦後の混乱期にさかのぼる。1948年6月28日に発生した福井地震(M7.1)は、家屋全壊率100%の集落が相次ぐ壊滅的な被害をもたらした。

この地震を契機に、翌1949年、気象庁は震度階級を改定して「震度7(激震)」を新設した。「家屋の倒壊が30%以上に及び、山崩れ・地割れ・断層などを生じる」という定義は、福井地震の実態から生まれたものだ。

その後、震度7は1995年の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)まで、実際に適用されることはなかった。誕生から47年間、棚の上で眠り続けた階級が、神戸の惨禍で初めて現実のものとなったのである。

「これによって翌1996年4月からは、それまでの『人の体感や周囲の状況』から機械(計測震度計)による客観的な観測へと完全に切り替わりました。これによって揺れの強さを厳密に数値(計測震度)で測れるようになったため、きめ細かい震度0・1・2・3・4・5弱・5強・6弱・6強・7)への10階級の分類となったのです」(地震研究者)

ちなみに、震度の目安が基準となっている。震度4はほとんどの人が驚き、眠っている人のほとんどが目を覚ます。震度5弱では大半の人が恐怖を覚え物につかまりたいと感じ、5強では物につかまらないと歩くことが難しくなる。6弱で立っていることが困難になり、6強と7では立っていることができず、はわないと動けない状態となる。固定していない家具が飛び、補強されたブロック塀も崩れる——これが震度7の現実だ。

■「震度7より強い揺れ」は来ないのか

現在、国内で観測された計測震度の最大値は熊本地震(本震・2016年)の6.7であり、阪神淡路大震災・東日本大震災・北海道胆振東部地震もいずれも計測震度6.5〜6.6にとどまっている。

だが、だからといって安心はできない。

「震度7には上限がないものの、過去に例のない揺れが起こらないとも限らないからです。海外では震度法は使われず人の体感や建物の被害状況を基準とした12段階のメルカリ震度階という方法が使われている。日本も未来的に細分化する可能性がないとも言えないのです」(前出・防災ジャーナリスト)

次に起こる巨大地震が、既存の基準を塗り替える可能性もあるのだ。

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