【2026年W杯】ブラジル・ポルトガル・スペインが初戦ドロー──優勝候補3カ国のアキレス腱と第2戦の行方

2026W杯も予選突破のカギを握る2戦目に突入


48カ国へ拡大され、新たな幕を開けた2026年北中米ワールドカップ(W杯)。

今大会から導入された「各組3位のうち、上位8チームも決勝トーナメントへ進める」という新レギュレーション。FIFA(国際サッカー連盟)が公式に発表したこの新方式は、一見すると強豪国へのセーフティネットに見える。しかし、データ分析のプロたちが弾き出した自力突破の安全圏ボーダーライン【勝ち点4以上】を巡り、初戦の90分を終えた時点で早くも冷酷なまでの「格差」が生まれている。

初戦でセネガルを圧倒し、早くも最終戦の主力温存(ターンオーバー)を視野にマクラを高くして寝る状態のフランスや、王者の貫禄を見せるアルゼンチン。そんな「勝ち組」を尻目に、格下相手に手痛いドロー発進を喫し、早くも第2戦の結果が命取りになりかねない状況に追い込まれているのが、ブラジル、ポルトガル、そしてスペインの3大国だ。

第2戦を前に、窮地に追い込まれた優勝候補たちの「本当の突破可能性」と、初戦で露呈した致命的な弱点とは。

◆ ブラジル──18歳MFに中盤を支配された「右サイドバック不在」という致命傷

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5度の優勝を誇るサッカー王国ブラジルは、アフリカの雄モロッコを相手に 1–1 の痛恨ドロー。だが、専門データメディア『Squawka』が「内容ではモロッコが完全に上回っていた」と酷評するほど、中身はボロボロだった。

何より衝撃的だったのは、立ち上がり10分間でモロッコに【65%】もボールを握られたことだ。その主犯となったのが、モロッコの18歳の新鋭MFアユーブ・ブアディ。ブラジルが誇る世界最高峰の中盤コンビ、カゼミロとブルーノ・ギマランイスが、この無名の若者に中盤を完璧に支配されてしまったのだ。

なぜ、ブラジルはここまで崩壊したのか。理由はシンプル、「本職の右サイドバック(SB)が誰もいない」という信じられないスカッドの穴だ。ミリタンやウェズリーの負傷離脱により、本来センターバックのイバニェスを右SBに無理やり起用したが、これが大裏目。モロッコはそこを完全に見抜き、ブラジルの右サイドにあえてボールを持たせて自滅を誘うという、完璧な“ブラジル攻略本”を世界に示してしまった。

次の相手は格下ハイチ。普通に戦えば王国の圧勝だが、ブラジルの右サイドが「弱点」だと世界中にバレた今、ハイチは徹底的にブラジルの右(ハイチから見て左サイド)に快速ウイングを走らせるカウンターを狙ってくるはずだ。アンチェロッティ監督が、後半から入れた34歳のベテラン・ダニーロをスタートから使うのか、それとも別の奇策を出すのか。ここを修正できなければ、ハイチ相手にまさかの失点を喰らい、泥沼にハマる危険がある。ここで取りこぼせば、最終戦のウルグアイ戦は「勝ち点4に届くかどうか」を懸けた一発勝負になる。

◆ ポルトガル──パス490本でも崩せない「41歳ロナウド問題」という象

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ブラジルと同じく、コンゴ民主共和国を相手に 1–1 で躓いたのがポルトガルだ。

ボール支配率75%、前半だけで490本のパス成功というW杯記録級の数字を残しながら、決定機の質を示す期待値(xG)は前半わずか「0.07」。形だけで中身のないパスを回していたに過ぎない。実は試合前、Squawka誌は「ポルトガルはロナウドを中心に組み立てる限り優勝できない」と断言していた。前線に「誰もが気づいているのに触れない問題(=ロナウド)」という象が居座っているからだ。

ロナウドはこの日、41歳132日でのスタメンというW杯最年長記録を達成したものの、フル出場の中でタッチ数は最少タイの「25回」。これで直近の代表戦10試合連続ノーゴールとなった。それでもマルティネス監督がロナウドを外せないのは、控えのストライカー陣が不調という「苦しい台所事情」がある。

第2戦で激突するのは、オセアニアの雄ニュージーランド。彼らはコンゴ以上に割り切って、ゴール前に頑強なディフェンスブロックを敷いてくる。今のポルトガルが「外側だけでパスを回して、最後に中央のロナウドに合わせるだけ」の単調な攻めを繰り返せば、ニュージーランドの体格に勝るDF陣にすべて跳ね返され、またしても「支配率だけ高いスコアレスドロー」の罠に陥る。最前線のロナウドをあえて囮(おとり)にし、ブルーノ・フェルナンデスやヴィティーニャらの2列目がどれだけボックス内に侵入できるかが、勝負の分かれ目だ。もしニュージーランド相手に勝ち点3を落とせば、グループステージ突破の“勝ち点4ライン”が一気に遠のく。

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