失明危機、週3回の人工透析…コージー冨田が笑顔で語る「これが自分の世界」

「天海祐希さんだと思ったら…」耳が教えてくれる新しい世界

コージー冨田(C)週刊実話Web
――そして次の腎臓になるわけですね。
冨田 2つある腎臓のうち、1つはダメになりました。残った1つを大事にしなくちゃと薬も飲みましたが、どんどん悪くなっていくばかり。何がつらいって、身体が寒いんです。暑い日でも寒い。吐き気が常にあり、食べ物も喉を通らなくなりました。先生がついに「これは人工透析ですね」と仰られて2019年から始めました。コロナ禍の前です。
 今回の取材会場は、その日、冨田プロデュースのライブが行われる東京・渋谷区のイベントスペースだった。リハーサルに現れた冨田は、後輩芸人の肩に手を置きながらステージ中央に導かれマイクの前に立つ。そこから音出しのタイミングや照明の位置などの指示を出し、撮影用に軽くネタを披露してくれた。勝手知ったる会場とはいえ、介助の後輩芸人がいなければ往時の冨田と何ら変わらない姿がそこにあった。

――目が見えなくなって、特に不便なことは何でしょう?
冨田 1人で出掛けられないことですね。ちょっとコンビニに行きたくても、怖くて行けないです。スクランブル交差点なんか絶対に無理。完全に見えないわけではないので白杖はまだ抵抗があるため、誰かの肩を借りて歩いてます。

――新しいタレントや役者さんの顔は分からないわけですよね?
冨田 はい。’19年ごろからテレビに出るようになった役者さんの顔はイメージできません。NHKの朝ドラが好きなのですが、みんなが「かわいい」と言う浜辺美波さんとか黒島結菜さんのお顔、見てみたいですね。かと思えば、あるドラマで天海祐希さんが出ているんだと思って知り合いに話したら、それは若村麻由美さんだよと(朝ドラ『おちょやん』)。ということは、2人の声は似ているということなんです。天海さんのものまねができる人は若村さんもできるなと、職業柄、思ったりしています。声で言えば、フジテレビの『ボクらの時代』(’26年3月で終了)という番組は小林聡美さんのナレーションが入るまで、その日のゲストの名前を紹介しないんですよ。テロップは流れているらしいのですが、ボクは3人のゲストを声だけで当てるゲームを密かな楽しみにしていました。

――見えないことで声の特徴に対して敏感になっている部分はありますか?
冨田 注意深く聞くようにはなりましたね。例えば館内放送ってあるじゃないですか。あれ、今までは聞き流すというか集中はしてこなかった。でも今は、もしかして自分に関係あるんじゃないかと聞き耳を立てるようになりました。役者さんで言えば、『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(’25年、TBS系)の竹内涼真さん。彼のセリフ回しが特徴的で、二言目が必ずウィスパーボイスになるんです。微妙な変化なので、見えていたら果たしてそこに気づいていたかどうか…。