ピンク・レディー『Kiss In The Dark』が示す“日本音楽史の空白”とビルボード37位の衝撃【スージー鈴木の週刊歌謡実話第36回】

ピンク・レディー『キッス・イン・ザ・ダーク』
【スージー鈴木の週刊歌謡実話第36回】
ピンク・レディー『キッス・イン・ザ・ダーク』
作詞:Michael Lloyd
作曲:Michael Lloyd
編曲:John D'Andrea 
1979年9月5日発売

ビルボードHot100に残る“日本の痕跡”

さて、4月の『日本の新しい音楽1975~』(日刊現代)に続いて、また私の新刊が出ます。6月1日発売、『ライバルたちのJポップ史』(祥伝社)です。

今回は、いわゆるロック、ニューミュージック、Jポップだけでなく、歌謡曲についても、かなりページを割いています。

特に「キャンディーズ対ピンク・レディー」のライバル関係を書いた章は、これまで、あまり語られてこなかった「歌謡実話」を書ききっております。ぜひ手に取ってみてください。

でも、自著の宣伝ばかりするのも何なので、今回は、他の音楽ライターの本を。

柴那典『ヒットの復権』(中公新書ラクレ)。

最近のヒット曲の「復権」構造を考察した一冊。一気に読みました。

そんな『ヒットの復権』の中に、今さらながらに驚いた記述があったのです。

――その後ピコ太郎「PPAP」(鈴木註:77位)までの50年以上にわたって、日本のアーティストが米ビルボードのシングルチャート「Hot100」にランクインした例は、(鈴木註:坂本九『SUKIYAKI』入れて)わずか3曲しかない。1979年にはピンク・レディーの全米デビュー曲「Kiss In The Dark」が最高37位。(中略)1980年にはYMOの「Computer Game(〝Theme From The Circus〟)」が最高60位。

もちろん日本人音楽家として、最初で最後のビルボード首位は、坂本九『SUKIYAKI』(上を向いて歩こう)。’63年のこと。

それ以来首位が1曲もないどころか、100位以内ですら、坂本九、ピンク・レディー、YMO、ピコ太郎の4曲しかないのです。

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