「強盗に100万円を盗らせる」70代資産家が仕掛けた"おとり作戦" トクリュウ対策の逆転発想

画像はAIで生成したイメージ

ここ数年、トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)による事件が後を絶たない。中でも資産家の高齢者を狙った強盗事件などは悪質であり、警察が注意喚起などして警戒を強めているが、自衛するに越したことはないだろう。

「本当にどうやって自分の身と財産を守ろうか、とそればかり考えていますよ」と話すのは北関東某所に暮らすAさん(70代)だ。

Aさんは地元では有名な開業医で先祖代々の地主。その住まいは広大な敷地の中にある豪邸で、否応なしに人目を引く。

「豪邸は言い過ぎですが、敷地が広すぎて、隅々まで目が行き届かないのが難点なんです」

確かにAさんのお宅は数百メートルに及ぶ長い塀に囲まれており、玄関から全体を見渡すことができないうえ、裏庭の一部が生垣になっていて、外からの侵入が可能になっている。

警備会社と契約、防犯カメラ10台 多重防衛の全貌

「いっそ生垣をつぶして全部塀にしようかとも考えたんですが、外から敷地内の様子がまったく分からないというのも却って危ないんじゃないか、などと考えてそのままにしてあります」

「何が正しいのかわからない」と悩みつつも、Aさんは思いつく限りの防犯対策を講じている。

「まず、警備会社と契約をしました。名前を言えば誰もが知っている大手です。何かあった場合はすぐに駆けつけてくれることになっています」

とはいえ、警備会社が異常を検知して駆けつけたとしてもタイムラグがあるのは事実で、その間に犯人を逃がしてしまったり、Aさんら住人の身の安全が脅かされる可能性は否定できない。そこでAさんは警備会社のシステムとは別に防犯カメラを設置した。

「具体的な場所はお教えできませんが、敷地内に6台、自宅の中にも4台あります。建物の周りには人感センサーが無数に置いてありますし、窓という窓はすべて強化ガラスにしてあります。ワンドアツーロックを徹底していますので、玄関や勝手口だけでなく、窓の類いもすべて鍵が2つ付いています」

【関連】検挙者1万2178人 仮装身分捜査・国際連携・法改正で挑むトクリュウ包囲網最前線レポート