「強盗に100万円を盗らせる」70代資産家が仕掛けた"おとり作戦" トクリュウ対策の逆転発想

貸金庫・限度額30万のカード 万一に備えた財産防衛術

これではどんな強盗も手出しはできないだろうと思うのだが、Aさんの防犯対策はこれに留まらない。

「普段使いではない貴金属類や有価証券などは銀行の貸金庫に保管してありますし、財布の中に入っているクレジットカードは限度額が30万円程度のもので、キャッシュカードの口座も残高は10万程度です。万が一奪われても被害は最小限にしてあるんです」

「仕掛け入り」の100万円を置く 強盗への宣戦布告

さらにAさんは、「危険を冒してまで強盗に入った以上、収穫がないと逆上するかも知れないですよね? そうなったら、私らの身が危ないので、手提げ金庫に100万円入れてあります」と説明する。

―その100万円は盗られる前提で置いてあるということですか? という筆者の問いかけに「そういうことです」と胸を張るAさん。

「ただし、その100万円には仕掛けがありましてね、使うとバレるようになってるんですよ」

当然、その「仕掛け」については教えてもらえなかったが、容易に察しはついた。

「不謹慎かも知れないですけどね、僕は強盗と一世一代の勝負に出ているつもりでいるんです。お前らの狙い通りには行かないからな、という宣戦布告みたいなもんですね」

この勝負がAさんの不戦勝になることを切に願う。

取材・文/中島はるき

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