「巨人軍は永久に不滅です」は言い間違いだった…伝説と化したミスター長嶋の名勝負・名場面【後編】

■ミスターが残した「絵」の力


デビュー戦の4打席連続三振から、天覧試合のサヨナラ弾、涙の引退セレモニー、国民的行事の優勝決定戦、メークドラマの完成――。長嶋茂雄の名場面を並べてみると、すべてに共通することがある。数字よりも「絵」として人の記憶に残るということだ。

通算2471安打、444本塁打、1522打点。首位打者6回、本塁打王2回、打点王5回、最優秀選手5回。数字は確かに偉大だ。

しかし、長嶋茂雄の本質は数字の外にある。「打てなくても絵になる男だった」という金田正一の言葉、「絶対に退くということがない人生だった」という王貞治の言葉。長嶋茂雄は勝負の場を、ドラマの舞台に変える男だった。

2025年6月3日、セ・パ交流戦開幕日にして次女・三奈の57歳の誕生日に、89年の生涯を閉じたミスター。グラウンドに、スタンドに、そしてテレビの前に――どこにいても「長嶋茂雄を見ていた」と思えるほど存在感が大きかった男の名場面は、これからも何十年と語り継がれていくに違いない。

「わが巨人軍は永久に不滅です」――そして、ミスター自身も、永久である。

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