目下、首位戦線を快走中。16年ぶりの優勝が見えてきた阪神タイガースだが、「大事なこと」がまだ発表されていない。矢野燿大監督の続投が正式発表されないのは、ナゼか?
「今季は3年契約の最終年。3位、2位ときて、今年は優勝争いの主役となりました。どう考えても続投なんですが…」(在阪記者)
マイナスにとらえる必要はないのかもしれない。シーズン中であり、過去、この時期に続投宣言が出されて調子を落としたチームも多い。経営陣が慎重を期しているのかもしれないが、それが裏目に出てしまう可能性も囁かれている。
「一般論として、6月下旬から7月半ばにかけて、球団から監督に『続投の意思』を伝えます。非公式の水面下でのやり取りにはなりますが、監督側にその気があると分かれば、オールスターゲームの休みの前後で直接会談となります」(球界関係者)
どの球団もそうだろうが、このあとが厄介だ。本社グループに〝お伺い〟を立てなければならないからだ。
3年前、金本知憲前監督の退任が決まったのは、この本社グループとのお伺いのときとされ、球団と前監督の間でまとまったものがひっくり返ったという。
イヤでも思い出す2008年の黒歴史
「優勝したら、矢野監督はトラの歴史に名を残しますよ。過去、選手、監督の双方で優勝を経験したのは、吉田義男氏と岡田彰布氏だけですから」(前出・在阪記者)
その岡田氏が関西メディアで意味深な発言をした。ジワジワと広がる2位の巨人とのゲーム差が話題になり、「まだ13ゲーム差になっていないから」と…。
つまり、13ゲーム差をひっくり返され、逆転優勝を許した2008年の黒歴史のことを指している。当時の指揮官として、自虐的なギャグが口をついたわけだ。
「最後まで気を緩めるなというエールでしょう」(同)
ここまでチームをけん引してきた存在として、ルーキー佐藤輝明の名を挙げる人は多い。豪快な本塁打で対戦投手たちを驚嘆させ、虎ナインを勇気付けてきた。一発の影響力が証明されたわけだが、交流戦の途中から〝対戦投手の目つき〟も変わってきた。
「速球での内角攻めに振り遅れています。ここまでのホームランの半分以上が変化球をとらえたものでした」(前出・球界関係者)
矢野監督の命運は佐藤次第? 黒歴史が繰り返されなければいいのだが…。
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