薬物OKの“禁断の大会”がラスベガスで開幕。世界新と2億円、その本当の正体とは

クリスチャン・ゴロメエフ(32)が20秒81の世界記録を(Enhanced Games Instagramより)

世界のスポーツ界が最も恐れていた“禁断の祭典”が、ついにラスベガスで火を噴いた。オリンピックでは永久追放級の薬物を堂々と使用し、肉体を極限まで強化したアスリートたちが巨額の賞金を懸けて戦う国際大会「エンハンスト・ゲームズ(強化された競技会)」。開幕早々、競泳男子50メートル自由形では“非公認の世界新記録”が誕生。パリ五輪5位の現役トップスイマー、クリスチャン・ゴロメエフ(32)が20秒81を叩き出し、賞金とボーナス合わせて約2億円を手にした。しかし、この記録の裏には、薬物だけでは説明できない“もうひとつのカラクリ”、そして大会の理念を根底から揺るがす「大誤算」が潜んでいた。

◆ 薬物×禁止水着が生んだ“超人記録”の正体

ゴロメエフが叩き出した驚異のタイム。だが、そのプールサイドには奇妙な光景があった。彼が着用していたのは、現在の五輪では厳しく禁止されている、全身を覆うタイプの「高速水着(スーパー水着)」だったのだ。つまり、薬物による筋力強化と、テクノロジーの規制撤廃が合わさった結果として、公式世界記録を上回る“超人タイム”が生まれたに過ぎない。大会公式Xは「100万ドルの世界記録スイム!」と大興奮したが、世界水泳連盟は当然これをハナから非公認に。SNSでは「常軌を逸している」「ただのチート(不正)だ」と批判が噴出した。

◆ 最大のスターが薬物拒否!大会理念が崩壊した「失笑の瞬間」

さらに、主催者側を大慌てさせる最大の誤算が、陸上トラックで起きた。今大会最大の目玉であり、陸上100メートルの大スターであるフレッド・カーリー(米国)が、なんと「俺に薬物は必要ない」と宣言。禁止薬物を一切使わずにレースに出場したのだ。結果は9秒97で見事に優勝。しかし、この記録はパリ五輪の決勝なら最下位レベルの、トップ選手としては極めて「平凡な記録」だった。“薬物で人類の限界を突破する”はずの大会で、最大の広告塔が薬物を全否定し、最も普通に走って、普通に勝ってしまったのだ。この瞬間、エンハンスト・ゲームズが掲げた「超人たちの祭典」という理念は、根底からガラガラと崩壊した。

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