インフル10倍の感染力「はしか」が急拡大 GW明け1000人迫る最悪シナリオ

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インフルエンザの約10倍の感染力をもつとされる、麻しん、通称『はしか』が世界各地で流行している。日本でも全国の感染者は前年同期比の約4.5倍と急増しているのだ。

はしかの麻しんウイルスは空気、飛沫、接触を経て感染する。麻しんワクチンを接種せず感染した場合、90%以上が発病する。

今年すでに436人 2020年以降最多ペースで感染拡大中

「今年のはしか感染者数は4月26日時点で436人。すでに去年1年間の感染者数を超え、2020年以降、最多ペースです」(医療ジャーナリスト)

日本では'08年に1万人超のはしか患者が報告されたが、'15年は35人にまで激減した。同年、世界保健機関(WHO)からウイルスが定着していない「排除状態」と認定されている。

「減少したのは、'06年から麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)の2回接種が実施されたため。'21年と'22年は6例だったが、新型コロナの脅威が弱まり海外渡航規制がなくなって以降、世界中で麻しんが流行。日本でも昨年は265人の感染者が報告されている。今年は1000人に迫ると予想されています」(同)

潜伏期間21日間・特効薬なし 肺炎・中耳炎の合併症リスクも

はしかの潜伏期間は7〜21日間と長い。発症すると発熱、咳、鼻水、目の充血など風邪のような症状、そして発疹、高熱が出る。

「肺炎や中耳炎などの合併症を起こす場合もある。はしかに罹らないようにするにはワクチン接種が必要です」(東京都江戸川区内の内科クリニック院長)

はしか流行の背景には近年、ワクチン接種率の低下の影響があるといわれている。

53歳以上は未接種・26〜53歳は1回のみ あなたは大丈夫か

「はしかのワクチン接種の回数は年齢によって違う。概ね、53歳以上は定期接種していない。26〜53歳は1回の人が多いため、免疫が完全にできていない可能性がある。26歳以下は2回接種に該当します」(同)

はしかに対する特効薬(抗ウイルス薬)はない。症状に合わせた対症療法しかないため、MRワクチンの2回接種で予防するしかないのが現状だ。

はしかは過去の感染症だと思ったら大間違い。ゴールデンウイーク明け、はしか感染者が激増するのは避けられそうにない。

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