ゴキブリ100匹・異臭・211万円請求 外国人実習生住居トラブルの現実

清掃業者を入れても2カ月で元通り

彼らが常用していた甘いスパイスや大量の油を使った料理の食べ残し、カーペット代わりにしていた段ボールなどはゴキブリの大好物だったのである。

「私たち日本人はゴキブリを忌み嫌いますが、彼らは何とも思わないんです。だから駆除しようという気にならないんですね。殺虫剤をまくように言っても、殺虫剤の方を『身体に悪そう』と言って警戒するんです。定期的に業者を入れて掃除をしましたが、2カ月もたたないうちに元通りという感じでした」

帰国後に届いた退去費用211万円の請求

掃除をするFさんと散らかす実習生。彼らが帰国することになり「このイタチごっこともこれでおさらばだ」と安堵したFさんだったが、そうは問屋が卸さなかった。

「アパートの管理会社から更新を断られたので6部屋すべて退去手続きをすることになったんですが、退去費用がとして合計で211万円、請求されたんです。基本的なクリーニング代に建物全体の消毒、匂いの染みついたクロスの張替え、壁の穴や床の傷の修復、壊されたドアノブと鍵の交換代、その他もろもろです」

「考えが甘かった」受け入れ企業の教訓

学生時代にバックパッカーとして東南アジアを旅行し、現地の人と友好的な関係を築いた経験から、率先して当該地域からの実習生の受け入れを行っていたFさんだったが「考えが甘かったです。今後も受け入れるつもりでいますが、待遇に関しては熟考する必要を感じています」だそうだ。

取材・文/清水芽々

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清水芽々(しみず・めめ)

1965年生まれ。埼玉県出身。埼玉大学卒。17歳の時に「女子高生ライター」として執筆活動を始める。現在は「ノンフィクションライター」として、主に男女関係や家族間のトラブル、女性が抱える闇、高齢者問題などと向き合っている。『壮絶ルポ 狙われるシングルマザー』(週刊文春に掲載)など、多くのメディアに寄稿。著書に『有名進学塾もない片田舎で子どもを東大生に育てた母親のシンプルな日常』など。一男三女の母。