実は「戦国一の平和な領国」説も…秀長が戦乱の世に魅せた“奇跡の統治能力”
2026.05.09
エンタメ
2026年1月から放送中のNHK大河『豊臣兄弟!』で圧倒的な人気を集めているのが、天下人・豊臣秀吉の弟である主人公の豊臣秀長だ。
劇中では、豪放な兄の無茶ぶりを仲野大賀演じる秀長がため息交じりに処理する姿が好評を得ており、「理想の右腕」「戦国時代の名参謀」といった声もSNSにあふれている。だが、歴史研究者の多くは秀長の真価を「戦の強さ」ではなく、「統治のうまさ」にあると見ているのという。
事実、秀長が治めた領国は、戦国の世にもかかわらず比較的安定した地域として知られており、「戦国一平和だった」と語る専門家もいるほどだという。いったい、彼はどのような政治を行っていたのだろうか。
秀長が治めた「もう一つの豊臣政権」
秀長は兄の天下統一を支える一方、畿内の要地を任された。拠点となったのは大和の郡山城。現在の奈良県大和郡山市にあたる地域だ。
ここは当時、畿内政治の重要拠点の一つだった。秀長は城下町の整備を進め、商人や職人を呼び込み、地域経済の活性化を図ったとされる。
戦国史研究者はこう語る。
「戦国大名の多くが軍事力を優先する中、秀長はむしろ内政に力を注いだ。そのため、秀長の領国は、当時としては比較的秩序が保たれていたと考えられています。武力で押さえつけるのではなく、地域の寺社や町衆との調整を重視した統治でした」
商人を呼び込んだ城下町づくり
秀長が進めた政策の一つが、城下町の整備だった。城の周囲に町を計画的に配置し、商人や職人が活動しやすい環境を整える。いわば「戦国版の都市政策」である。
その結果、郡山の町には多くの商人が集まり、物流や商業が活発になったと考えられている。
「戦国の世では、戦が続けば領国は荒廃する。しかし商業が発展すれば税収が増え、民衆の生活も安定する。秀長はこうした経済の仕組みを理解していた数少ない大名の一人だった」(歴史雑誌の編集者)
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