【特集】1位はディープインパクト…競馬記者が選ぶ伝説の最強ダービー馬はこれだ!【後編】

【1位】 ディープインパクト(2005年)
「飛ぶような末脚」は誇張でも何でもなかった

競走成績:14戦12勝 主なG1:皐月賞・日本ダービー・菊花賞・天皇賞(春)・宝塚記念・有馬記念・ジャパンカップ 父:サンデーサイレンス 騎手:武豊

1位に異論がある人は、まず2005年5月29日の東京競馬場を思い出してほしい。後方12番手に構え、第4コーナーを回った瞬間、14万の大観衆がどよめいた。

まるで地面を蹴らずに滑空するような独特のフォームで馬群を割り、残り200メートルで先頭に立つや2着インティライミを5馬身突き放すゴール。タイムは当時のレースレコードタイの2分23秒3。対戦した騎手たちは「サラブレッドの理想形」「セクレタリアトのようなレース運び」と讃えた。鞍上の武豊は勝利インタビューで「感動しています。この馬の強さに…」と声を詰まらせた。

ダービーにおける「インパクト」という意味において、この馬を超える存在は日本競馬史に現れていない。三冠制覇後も古馬G1を次々制覇。種牡馬としては産駒のJRA通算勝利数が史上初の2800勝を超えるなど、競馬の歴史そのものを塗り替えた。文句なしの1位だ。

【ランク外・特別表彰】ウオッカ(2007年)
64年ぶり牝馬ダービー制覇、という事実だけで十分すぎる

競走成績:26戦10勝 主なG1:日本ダービー・天皇賞(秋)・安田記念2回・ジャパンC・ヴィクトリアマイル2回 父:タニノギムレット 騎手:四位洋文

正直に言おう。ウオッカをランク外にするのには相当の葛藤があった。牝馬として1943年のクリフジ以来64年ぶりのダービー制覇、上がり33秒0という末脚、3馬身差という着差――これだけで上位10頭に食い込む資格は十分だ。

ランク外にした理由はただひとつ、「選定した10頭があまりにも強すぎた」からに過ぎない。

現役生活でGI7勝を挙げ、うち牝馬限定戦はわずか2勝。安田記念、天皇賞(秋)、ジャパンカップと根幹距離の古馬最高峰を総なめにした「最強牝馬」を超える存在は、「競馬の女王」と呼ぶ以外に言葉がない。

牡馬中心のダービーランキングからは外したが、ウオッカは別カテゴリの「殿堂入り馬」として永遠に語り継がれるべき名馬だ。

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