【特集】1位はディープインパクト…競馬記者が選ぶ伝説の最強ダービー馬はこれだ!【後編】

【3位】 ナリタブライアン(1994年)
「シャドーロールの怪物」が見せた圧倒的支配

競走成績:21戦12勝 主なG1:皐月賞・日本ダービー・菊花賞・有馬記念 父:ブライアンズタイム 騎手:南井克巳

1994年のダービーで、ナリタブライアンは5馬身差という圧倒的な着差で勝利した。皐月賞の3馬身半、ダービーの5馬身、そして菊花賞の7馬身と、三冠を重ねるごとに着差を広げていったこの馬の強さは異常だった。ゴール板を過ぎても南井騎手が追い続けていなければ、どこまで差が広がっていたか分からない。

名伯楽・野平祐二調教師が「現時点ではブライアンが上かな」とシンボリルドルフと比較したほどの能力。オリビエ・ペリエも「全盛時の走りは世界クラスだった」と証言している。

シャドーロールを着けて下を向いて走るあの独特のスタイルで、ライバルを圧倒したダービーは、日本競馬史に残る「支配」の一戦だった。

【2位】 コントレイル(2020年)
無観客のスタンドに、父の魂が宿った

競走成績:13戦7勝 主なG1:ホープフルS・皐月賞・日本ダービー・菊花賞・ジャパンカップ 父:ディープインパクト 騎手:福永祐一

コロナ禍の2020年、ダービーは史上初の無観客開催となった。静まり返ったスタンドの前を、父ディープインパクトと同じ無敗で駆け抜けたコントレイル。タイムは2分24秒1で2着サリオスに1馬身3/4差。数字だけ見れば地味だが、このレースが持つ意味は違う。

父と同じ「無敗の三冠制覇」への道を歩む3歳馬が、世紀のパンデミックという特殊状況のもとで見せた精神的な強さ。福永騎手がゴール後に馬場で立ち止まり、誰もいないスタンドに向かって一礼したシーンは、テレビ越しに多くのファンを泣かせた。

その後の三冠制覇、引退後の顕彰馬選出も含め、父を超えられなかったことへの悔しさとロマンが同居する。2位はコントレイルで揺るがない。