【特集】あ然! 骨折しながら3馬身差完勝…競馬記者が選ぶ伝説の最強ダービー馬ランキング【前編】

【9位】 スペシャルウィーク(1998年)
武豊が初めて「ダービージョッキー」になった日

競走成績:17戦10勝 主なG1:日本ダービー・天皇賞(春/秋)・ジャパンC 父:サンデーサイレンス 騎手:武豊

1998年のダービー、武豊は初勝利を飾った。その喜びは普段クールな武豊が感情を爆発させるほどのものだった。2着キングヘイローに3/4馬身差という際どい勝利だったが、その後の古馬G1制覇ラッシュはスペシャルウィークの潜在能力が本物だったことを証明した。

天皇賞(春)、天皇賞(秋)、ジャパンカップという中長距離G1を制覇し、時代の寵児となったこの馬のダービーは、着差こそ小さいが「武豊×サンデーサイレンス産駒」という黄金コンビの始まりを告げる一戦として競馬史に刻まれた。

後にドウデュースとの「ダービー師弟制覇」というロマンも語られるようになった武豊にとって、スペシャルウィークとの初ダービー制覇は原点だ。

【8位】 ドウデュース(2022年)
レースレコードと武豊6勝目の衝撃

競走成績:22戦9勝 主なG1:朝日杯・日本ダービー・有馬記念・ジャパンC 父:ハーツクライ 騎手:武豊

2022年のダービーは勝ちタイム2分21秒9のダービーレコード。上がり3ハロンは後に歴代最速レベルと称された末脚。皐月賞で1番人気2着と3着に終わっていたドウデュースが、東京2400メートルに舞台を移した途端に本領を発揮した。

鞍上の武豊は「ゴーサインに対する反応も最高だった」と振り返り、前人未到のダービー6勝という金字塔を打ち立てた。2着イクイノックスをクビ差退け、後に有馬記念・ジャパンカップも制してG1通算6勝まで積み上げた充実の実績。ダービーのレコードという客観的事実は、どんな主観的評価より雄弁だ。