映画『月の犬』で陰をまとった“妖艶な美女”を好演! 女優・黒谷友香が切り開いた新境地

映画『月の夜』(C)PYRODIVE

交わるはずのなかった3人が迎える結末

――沙織は、ある意味一番突き抜けている存在かもしれません。だからこそ、最後に沙織が選んだ、東島、南とは違うケジメの付け方も感心しました。そういう選択をする沙織の生き方にもすごく興味を持ちました。
黒谷 沙織はこれまでどんな世界で生きてきたのかって気になりますよね。

――本作の続編が作られるとしたら、沙織のスピンオフを見たいと思いましたね。前日譚とか、その後とか。
黒谷 実現したらどんな内容になるんですかね(笑)。監督に伝えておきます。

――ちなみに、東島や南のような、孤独感や絶望感を背負っている男性ってどう思いますか。男性目線的にはカッコいいと思ってしまいます。
黒谷 うーん、みんなそうなんじゃないですか。どんな人も何かしら陰があるものですから。特に、トップにいる人たちは、孤独感を抱えていると思うんですよね。それで思い出しましたけど、つかこうへい先生が演出した舞台に出演したときに、夜の街に一人、黒いコートを翻して去っていかれる後ろ姿はめちゃめちゃ格好よかったです。今でも目に焼き付いています。

――最後の質問になりますが、今回の『月の犬』は、先読みのできないストーリーや気骨があるキャラクターなど、見どころがたくさんある作品です。ご覧になる方にぜひ注目してほしいポイントはどこでしょうか。
黒谷 沙織が引き合わせたことで運命が大きく変わっていく東島と南、そして陰を持つ沙織、それぞれのキャラクターの生き様と、3人の行く末がどうなるか…ですね。ぜひ劇場で見届けていただければと思います。

――ありがとうございます。男性が見ても女性が見ても、3人のどこかに共感できる部分があると思います。
黒谷 共感…理解と言った方がいいかもしれませんけど、場面場面で理解できる部分があるかと思います。あと男性的には、自分と相対する人がいたらいいなとか思いませんか? ライバルとは少し違うかもしれませんけど、『こいつとは絶対に仲良くはならないんだろうけど、こいつは分かってる』というような、対峙しつつも理解できるような相手。東島と南がまさにそういう関係で、萩原さんと深水さんの演技も見どころかと思います。

――黒谷さん、そして萩原さんに深水さん、共演者の方々のしびれる演技を皆さんにぜひ見ていただきたいですね。本日はありがとうございました!
映画『月の犬』は4月24日(金)よりシネマート新宿ほかにて全国順次公開
監督・脚本・編集:横井健司
キャスト:萩原聖人、原日出子、寺島進、深水元基、黒谷友香ほか
©PYRODIVE


「週刊実話」5月7・14日号より

黒谷友香(くろたに・ともか)

1975年12月11日生まれ、大阪府出身。’95年に映画『BOXER JOE』(阪本順治監督)で俳優デビュー。同年、地球ゴージャスの「瓶詰の地獄~いつまでもたえることなくともだちでいよう~」で舞台デビューし、2006年、『TANNKA 短歌』で映画初主演。近年では映画『ゴッドマザー ~コシノアヤコの生涯~』などがある。東京と千葉の2拠点生活を25年以上続けており、BS11『黒谷友香、お庭つくります』で理想のお庭づくりに挑戦している。