伊勢ケ浜親方に2階級降格処分! 弟子の暴力事件に揺れる角界と「裁定」の是非

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後味の悪さは拭えない。

日本相撲協会は4月9日に臨時理事会を開き、2月に弟子の幕内伯乃富士(22)に暴力を振るった師匠の伊勢ケ浜親方(34、元横綱照ノ富士)に対し、平年寄への2階級降格と、報酬10%の減額3カ月の処分を決めた。

"極刑"回避の理由と過去の処分例

師匠交代や部屋閉鎖などの"極刑"は免れた。

その理由について藤島広報部長(元大関武双山)は、自発的に報告して来たことと、常習性がないことの2つを挙げ、「特に反対もなかった」と説明したが、過去の事例に比べて甘いという誹りは否めない。

相撲協会は「暴力禁止規定」で、横綱が暴力を振るった場合は引退勧告以上とし、親方が規定違反した場合は「現役力士以上に厳しくしなくてはいけない」と八角理事長自ら説明している。

6年前に弟子の暴力、暴言を繰り返した中川親方(元幕内旭里)には2階級降格と部屋閉鎖、2年前に弟子が暴行を働いた元宮城野親方(元横綱白鵬)にも2階級降格と部屋閉鎖の処分を科しているのだ。

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深夜3時の会合と暴行の引き金

「今回の事件が起こったのは後援者らとの会合の席で、伯乃富士が後援者の知人女性の太ももに触るなど、不埒なことしたため、伊勢ケ浜親方が何らかの仕置きをしなければ示しがつかないと思い、顔面を2回ほど殴ったとされます。会合が開かれたのは明け方に近い午前3時。常識では考えられないし、こんな時間に弟子を複数、引き連れてはせ参じ、弟子を殴らなければ示しがつかなかったとされる後援者とは、どんな人物なのか。八角理事長は、力士は力の武士(もののふ)、とよく口にしますが、それと相反する伊勢ケ浜親方の男芸者のような行動には全く触れられていない。これでは処分は中途半端。片手落ちと言われても仕方ないでしょう」(一門関係者)

若きホープ伯乃富士の失墜した信頼

酒癖の悪さを満天下に晒された伯乃富士の今後も気になる。

4場所連続して金星を挙げるなど、将来性豊かな若手のホープだけに、イメージが大きく崩れたのは確実だ。

角界の自浄作用が試される

暴力からは何も生まれない。

部屋持ち新米親方の伊勢ケ浜親方は、改めて深く胸に刻むべきだ。

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