「居心地が良かったから」また来た…スキマバイト夫婦が物流倉庫で繰り返した"不良品自作"窃盗の手口

画像はAIで生成したイメージ

この日、北関東にある物流会社は物々しい雰囲気に包まれていた。事務所の中で50代くらいの夫婦が社員に詰められているところに、パトカーが到着したのである。

2人の警察官が事務所の中に入り、数名の社員としばしのやりとりを終えると、そのまま夫婦を連行して行った。

夫婦の容疑は「窃盗」だった。スキマバイトで生計を立てていたらしいこの夫婦は、派遣先で備品や商品を盗みまくる常習犯だったのである。

不良品を"自作"して横領 巧妙な手口の全貌

「うちに来たのは今回で3回目ですね。うちは日によって扱う商品が違いまして、今回は主に小型の家電製品でした。それを検品する作業をやってもらっていたんですけど、彼らはわざと箱をつぶしたり、付属品を抜いたりして人為的に不良品を作り出し、処分すると見せかけてこっそり自分のバッグに入れていたんです」(センター長・以下同)

検品表をチェックしていた社員が不自然な不良品の多さを不審に思い、不良品を保管する棚を調べたところ在庫が合わなかったそうだ。

「それで、『何かの手違いで持ち物に紛れてしまった可能性があるので、大変申し訳ないが、全員自分の荷物を持って来て欲しい』という指示を出したところ、こっそり帰ろうとしていた夫婦を警備員が見つけたんです」

車内にガムテープ貼りの商品 言い訳崩れる

この時妻のバッグから商品が見つかったこと、車内にも新品と思しき衣料品や食品、飲料、日用品などの品物が「隠すように」置いてあったことなどから余罪も疑われ、事務所に連れて行かれたのだった。

「妻の方はわざと不良品を作ったことは認めず、『処分するくらいなら、後で安く売ってもらおうと思って、バッグに仕舞っておいた』などと言っていましたが、『商品を勝手に持ち帰ることは横領になります』と貼り紙をしてありますので、通用しません。
車内にある商品については『派遣先でもらった』と言い張っていますが、ジャンコードの部分にガムテープが貼ってあったり(*持ち出す際にエラー音が鳴るのを避けるためと思われる)、パッケージが不自然に破れているものや、梱包済みのものもありました。
管理用と思われるQRコードのついた作業着や個人名が刻印されたボールペンも見つかったし、どう考えても『もらった』という申告には無理がありましたね」

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