“イラ菅”と呼ばれた激情の宰相…東日本大震災と原発事故対応で揺らいだ菅直人政権の限界

鳩山由紀夫との“艶聞エピソード”

さて、この菅の原稿を締めるにあたり、民主党内での“好敵手”でもあった鳩山と合わせ、秘蔵の艶聞エピソードを挙げておこう。

じつは、鳩山には首相になる前、選挙区である北海道室蘭市に10年近くにわたり愛人関係にあったクラブママがいた。

仲の良かった鳩山夫妻だけに、これを報じられると元タカラジェンヌの幸夫人は動揺もあったようだが、メディアには「室蘭に通わず、寂しい思いをさせた私も悪かった」とコメント。まさに“大人の対応”で一件を落着させ、これを契機に鳩山はクラブママと縁を切ったという。

ところが、鳩山の艶聞騒動の後、今度は菅に女性テレビレポーターとの不倫疑惑が浮上した。こちらでは菅の妻・伸子夫人が、先の幸夫人と異なり、烈火のごとく怒りを菅にぶつけたそうである。

その後、両夫人は“同病相憐れむ”ということか、話し合う機会をつくり、改めて菅と鳩山の2人にこうクギを刺したのだった。伸子夫人と幸夫人は夫同士とは異なり、極めて仲の良い間柄だったのである。

「あなたたちは2人で一人前です。ましてや、これから民主党を引っ張っていかなくてはならないのに、あまりに不見識です。しっかりしてください」

これ以降、菅も鳩山も、まったく夫人には頭が上がらなくなったと、もっぱらであった。

菅については「お遍路」に執着する裏に、浮名を流したことでの夫人に対する“贖罪”の意味があったのかもしれない。

(本文中敬称略/完・次号は野田佳彦)

「週刊実話」3月26日号より

小林吉弥(こばやし・きちや)

政治評論家。早稲田大学卒。半世紀を超える永田町取材歴を通じて、抜群の確度を誇る政局・選挙分析に定評がある。最近刊に『田中角栄名言集』(幻冬舎)、『戦後総理36人の採点表』(ビジネス社)などがある。