「箒」なんて読む? 言葉にまつわる由来と豆知識 【難読漢字よもやま話】

魔女や彗星との関わりは?

●空飛ぶ魔法の道具
西洋では魔女が箒に乗って空を飛ぶイメージが定着しています。これは、箒が家庭の象徴であり、かつて薬草などを混ぜるための杖としての側面を持っていたことが、魔法と結びついたと言われています。

●「箒星(ほうきぼし)」の正体
彗星(すいせい)の別名です。太陽に近づいた彗星がガスを噴出し、たなびく長い尾を引く姿が、まるで空を掃く箒のように見えたことからそう呼ばれるようになりました。

●「結婚の儀式」としての箒
ヨーロッパの一部やアフリカ系アメリカ人の伝統的な結婚式には、新郎新婦が一緒に箒を飛び越える「ジャンピング・ザ・ブルーム」という儀式があります。これは「過去を掃き清め、新しい生活に入る」ことを意味します。

●「逆さ箒」の本当の理由
お客に早く帰ってほしい時に箒を逆さに立てるおまじないは、箒の穂先が「上を向く=掃除をしない(仕事をやめる)」という状態を示すことで、暗に「もう店じまい(お開き)ですよ」と伝えたのが始まりとも言われます。

●「座敷箒(ざしきぼうき)」の素材
和室で使われる座敷箒は、「ホウキモロコシ」という植物を乾燥させて作ります。この穂先が畳の目にちょうど入り込み、細かなチリまで掻き出してくれる、日本家屋に最適化された道具です。

●「文化財掃除」の主役
掃除機は騒音や排気、振動があるため、古いお寺や重要文化財の掃除では今でも箒が重宝されます。静寂の中で丁寧に床を掃く所作は、日本の美徳を象徴する光景でもあります。

●箒をまたいではいけない
神様が宿る道具であるため、箒をまたいだり、足蹴にしたりすることは非常に不作法とされました。道具を大切に扱うことが、そのまま神様や生活を大切にすることに繋がっていたのです。