【WBCの伝説2】「世界一奪還」を掲げた小久保監督の挑戦と千賀滉大が世界に見せた“お化けフォーク”

侍ジャパンオフィシャルサイトより

【WBCプレイバック2】
いよいよ3月5日から開幕する野球の世界一決定戦「2026 World Baseball Classic(WBC、ワールド・ベースボール・クラシック)」。同大会は今回で第6回を迎えるが、これまで日本代表「侍ジャパン」は3度頂点に立っている。2度の連覇が懸かるが、その道程は平坦ではない。そんなWBC本番直前に、これまでの大会における「侍ジャパン」の“軌跡”を前回に続き振り返ってみた。(※以下、選手の所属・肩書は大会当時)全3回中の2回。

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●第3回大会 劇的走塁で決勝ラウンド進出も…国内組だけで3連覇は叶わず

2009年の第2回大会から4年。2013年、第3回WBCが開催された。参加国・地域は前回の16から28チームに増え、予選が行われた。

日本代表はイチロー(ニューヨーク・ヤンキース)や松坂大輔(ボストン・レッドソックス)といったメジャーで活躍する選手の力もあって連覇を果たしたが、本大会では監督および選手の選考から難航。紆余曲折の末、2012年10月、元広島東洋カープの名選手かつ指揮官だった山本浩二氏が監督就任となった。

選手の方では、イチロー、ダルビッシュ有(テキサス・レンジャーズ)、岩隈久志(シアトル・マリナーズ)、青木宣親(ミルウォーキー・ブルワーズ)といったメジャー組がことごとく辞退を表明。松井稼頭央はメジャー経験があったものの、全員が日本のプロ野球(NPB)からの選出となった。

日本はブラジル、中国、キューバと対戦した1次ラウンドを2勝1敗の2位で突破。日本、オランダ、キューバ、台湾が進出した2次ラウンドは3勝無敗で準決勝に進出した。

準決勝のプエルトリコ戦で日本は3点を追う8回一死、鳥谷敬(阪神)が右中間に三塁打、井端弘和(中日)の右前適時打で1点を返し、さらに内川聖一(ソフトバンク)の右前打で一、二塁と同点の好機を作り、打席に4番の阿部慎之助(巨人)を迎えた。

その2球目、二塁走者の井端がスタートを切りかけてやめた。しかし、一塁走者の内川は二塁へ突進。井端が帰塁しているのに気付いた内川は、二塁直前で立ち止まり、タッチアウト。阿部も凡退し、痛恨のミスで試合終盤の追加点の機会を逸してしまった。

これが原因で膨らみかけた逆転ムードは消え去り、最後はプエルトリコの継投策にかわされた。

試合後、山本浩二監督は重盗失敗について「“いける”と踏んでのダブルスチール、悔いはない」と振り返った。

決勝は、ドミニカ共和国が3-0でプエルトリコを破り、8戦全勝で初優勝を飾った。最優秀選手(MVP)には、2006年の第1回大会で松中信彦(ソフトバンク)が記録した大会最多安打(13本)を更新する15安打を放ったドミニカ共和国のカノ(ヤンキース)が選ばれた。

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