【サナエショック】自民316議席の罠。高市首相が陥る「’09年民主党政権」と同じ大勝後の“転落劇”

「サナエショック」が勃発か

「問題は財源です。TSMCを含め17分野の投資に国債が発行されるのではという懸念がある。当然、今回の衆院選の大勝で国民が『積極財政』を支持したと高市政権は受け止めており、国債増発の可能性は極めて高くなった」(同)

これら成長分野への投資に加えて、衆院選の焦点となった消費税減税が重くのしかかる。高市氏は選挙公約で「2年間限定で食料品消費税ゼロ」を掲げた。その財源は年間約5兆円。高市氏は赤字国債には頼らず補助金や租税特別措置の見直し、税外収入により確保できるとしている。

「食料品消費税0%にした場合の財源5兆円だけでなく、消費税対応レジ、外食産業と販売食料品の価格差などの対策で別予算も必要となっていくはず。そうなると財源はいくらあっても足りない。国債頼みになるのは必至でしょう」(同)

2月10日、財務省は国債など「国の借金」が過去最大となる1342兆1720億円(’25年12月末時点)に上ることを発表した。1.1%前後だった長期金利は高市政権の「積極財政」の掛け声とともに今年1月には2.2%に上昇している。

「長期金利が上がれば、利用者の大多数が選択している変動金利型住宅ローンの支払いも大きな負担となる。仮に、35年ローンで3000~4000万借り入れで金利1%アップなら月1万円以上支払いが増えるという試算もある。これでは賃上げなどで多少手取りが増えたとしても、高止まりの物価高とローン返済で庶民生活は苦境から抜け出せない」(ファイナンシャルプランナー)

振り返れば’22年、英国の女性宰相・トラス首相は裏付けのない大型減税策で経済崩壊。「トラスショック」を招き辞任に追い込まれた。

トラス氏の首相任期は2カ月弱の超短命だった。ドイツ紙などはトラスショックに匹敵する「サナエショック」が起きる危険性を指摘しているほどだ。