【國澤一誠のゾッとする実話怪談】第三夜 鏡の前で呪い続けた男――死後も消えなかった“執念”

國澤一誠(C)週刊実話Web

オフィスビルのトイレで起きた、実話の心霊体験。
それは、日常の延長線上に潜んでいた“微かな違和感”から始まった。

怪談といえば、山奥の廃墟や事故物件を思い浮かべる人も多いだろう。
しかし今回の舞台は、都心にあるごく普通のオフィスビルである。

ここで語るのは、読者から寄せられた投稿をもとに構成した“実話怪談”だ。
誰もが使う共用トイレという、ごくありふれた空間で起きた出来事である。

オフィスビルの共用トイレで始まった、奇妙な交流

投稿者さん(30代男性)は、都内のオフィスビルに勤務している。
複数の企業が入居するそのビルで、共用トイレを利用していた。

そこで、よく顔を合わせる別会社の男性がいた。
最初は軽い会釈だけだったが、やがて世間話をするようになる。

しかし、その会話は次第に変質していった。

「うちの上司が本当に最悪で……」
「〇〇って人なんですけど、性格が腐ってるんですよ」

密室であるトイレに愚痴が反響する。
換気扇の低い唸りに混じり、彼の声だけがやけに大きく響いたという。

気づけば、トイレへ行くたびに彼がいる。
偶然とは思えない頻度だった。

鏡に向かって呟かれていた“呪いの言葉”

ある日、投稿者さんは異様な場面を目撃する。

彼は洗面台の前に立ち、鏡をじっと見つめながら、低い声でこう呟いていた。

「〇〇、死ね」
「いなくなればいいのに」

鏡の中の自分に言い聞かせるように。
あるいは、鏡の向こう側の誰かに向かって。

その声には怒りというより、乾ききった“執念”のようなものがあったという。

投稿者さんが入ってきたことに気づくと、彼はすぐに笑顔へ切り替えた。

「こんにちは! ちょっと聞いてくださいよ」

その不自然さが、逆に恐ろしかった。

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