蝶野正洋が警鐘を鳴らす! 米国のベネズエラ襲撃で変わった世界の潮目

蝶野正洋(C)週刊実話Web
週刊実話の人気連載「蝶野正洋の黒の履歴書」。今回のテーマは、「ベネズエラ襲撃で変わった世界の潮目」。

「国際的なルールが本当に形骸化している」

トランプ大統領が率いるアメリカが、ベネズエラを襲撃してマドゥロ大統領を連れ去るという大胆な行動に出た。表向きの理由は麻薬流入対策ということだけど、実際は石油利権を狙ったものだといわれていて、今後はアメリカがベネズエラを運営するとまで宣言している。

アメリカはこれまでもさまざまな国で、自分たちにとって都合のいい傀儡政権のような体制を構築してきた。それでもやるときは秘密裏というか、軍やCIAが国の内部に入り込んで、親米派に実権を握らせるような裏工作をしていたんだけど、もはやそんな面倒くさいことをやらないで、言うこと聞かないヤツはさらってしまうというのがトランプらしいというか、時間やコストをかけない短絡的で強引な方法だよ。

これが通るなら、他の国々も同じやり方を実行するかもしれない。中国がアジア諸国に対して実力行使を始めたり、ロシアだって動き出す可能性がある。戦争や侵略に対する潮目が変わって、新たな時代に突入したという感覚があるね。

国連がいくら抗議してもムダなんだよ。近年は協定や宣言のような国際的なルールが本当に形骸化しているし、ハッキリとしたペナルティーがないから、どの国も守らなくなってしまっている。

例えば、日本も中国に対して「著作権や特許を順守してほしい」と国連などを通してずっと求めてたけども、ほとんど効果がなかった。「コピー大国」と揶揄されている中国側は、まったく悪いと思ってないんだよね。そもそもの文化が違う。

中国の人たちは数の論理で迫ってくるじゃない? この前、ウチの妻が実際に見た光景なんだけど、日本のブックオフに中国人のツアー客が20人ほど来ていて、レジのところでずっとモメていたらしい。どうやらガイドがツアー客の買い物をまとめ、店員に「一括で買うから安くしろ」という値切り交渉をしていたみたいなんだよ。

店員は「値引き販売はやってない」と説明してるんだけど、「だったら買わないよ」と聞く耳を持たない。自分たちの国では沢山買うなら値引きが普通なんだから、安くするのが当たり前だという感覚なんだろうね。

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