全国的に若者の間で広がる違法薬物「ゾンビタバコ」の危険性

画像はAIで生成したイメージ
沖縄県の若者の間で蔓延していた指定薬物『エトミデート』を含む電子タバコで吸引する麻薬『ゾンビタバコ』が全国的な広がりを見せている。

東京都渋谷区の駐車場で売買情報が流れる一方、エトミデートを含む液体約2.1キロをタイから密輸したとして、12月10日、警視庁は東京都八王子市に住む職業不詳の男(59)を医薬品医療機器法違反(輸入)容疑で逮捕したと発表した。

11月下旬、男は何者かと共謀してタイから八王子市の自宅宛てにエトミデートを含む液体(2000万円相当)を密輸しようとした疑いが持たれている。押収量としては過去最大で、男は容疑を否認している。

「捜査当局では暴力団の資金源とみて調べを進めています」(全国紙社会部記者)

厚生労働省は、ゾンビタバコに使用するエトミデートを5月に指定薬物に追加。製造・輸入・販売・所持・使用等も原則禁止にした。

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ゾンビタバコ東京でも初の逮捕者

「5月以降、沖縄県ではエトミデートを含む電子タバコ用のリキッド(液体)を所有していたとして、少年や若者が次々に逮捕されたんです」(事件ライター)

エトミデートは海外では医療用麻酔などに使用されているが、東南アジアを中心に麻薬として吸引。結果、意識障害や呼吸困難、手足の痙攣、泥酔状態など尋常ではない状態に陥ることから『ゾンビタバコ』と呼ばれるようになった。

「中国や台湾などのアジア圏で広まったものが、沖縄県に流れて来たというのが定説です。特に、台湾では社会問題になるほど蔓延して、2023年には違法薬物に指定、大麻やコカインと同等の2級薬物に位置づけられています」(同)

沖縄県で蔓延していたゾンビタバコによる摘発者は、大分県や三重県に波及、そして11月には東京都で初の所持目的での逮捕者が出ている。

「グラム数は不明ですが、ゾンビタバコは1本約2万5000円ほど。覚せい剤の末端価格約0.5グラムに相当します。利用者は“またやりたくなる”と話していますからね。常習性が強いということです」(同)

ゾンビは死んでも蘇る。

「週刊実話」1月8・15日号より