高市自民に飲まれた吉村維新「連立脱退」か「衆院解散」の袋小路

馬場前代表「協力できないということになりかねない」

前維新代表の馬場伸幸氏は、衆院議員定数削減案の先送りが決定する前の12月9日、BS番組に出演し「あれもダメ、これもダメとダメダメ尽くしでは、協力できないということになりかねない」と、連立離脱も匂わせる発言をした。

「維新の本拠地・大阪の若手議員からも連立離脱に言及する声が相次いでいる。最後は大阪府知事でもある吉村洋文代表が踏みとどまった」(在阪ライター)

それにしても、維新は臨時国会中での衆院議員定数削減法案成立にこだわりながら、先送りでも連立離脱しなかったのは、なぜか。

維新の生みの親である元大阪府知事の橋下徹氏は17日に放送された『旬感LIVE とれたてっ!』(関西テレビ)で「定数削減は一丁目一番地2。ほんとの一丁目一番地は大阪副首都構想」と語った。

「まさに、そこ。維新の一番の狙いは総額4.5~7.5兆円という大阪副首都構想を国家予算で推進すること」(同)

高市首相が安倍内閣で総務相だった'16年、衆院総務委員会で副首都法整備について「特に必要性を感じていない」と答弁している。

「高市氏が維新の副首都構想に前向きな姿勢を示したのは、公明が離脱した代わりに連立政権を組み女性初の総理大臣になるため。だが、いざ副首都構想実現となると、金欠ニッポンで予算など回せず動けませんよ」(自民党関係者)

つまり、高市首相が舵を取る「積極財政」「成長戦略」「経済安保」の政策の下、大阪副首都構想にまで手を広げることなど土台無理というわけだ。