人型、巨獣、異形…江戸時代を跋扈した多様なUMAの世界! 木こりの仕事を手伝うUMAは何者か

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【大江戸怪奇譚3】
時代が安定して人口が増え、人々の活動範囲が広まった江戸時代は、実はUMA(未確認生物)の目撃例が激増した時代でもあった。江戸時代に記された書物を手掛かりに、この時代に出現したUMAの情報を紹介する。

大江戸怪奇譚1】を読む
大江戸怪奇譚2】を読む

巨岩ほどもある巨大ガマガエル

前段でも話したが、江戸時代から伝承の残るツチノコと河童は、現在でも目撃例が報告されている。また、龍、天狗、大蛇もしばしば話題に上ることがあるが、これ以外にもUMAは存在する。そこで、ここでは目撃例のない江戸時代を発祥とするUMAを取り上げて見よう。

◆大蝦蟇(おおがま)
山中に生息している巨大なガマガエル。大きさは巨岩ほどもある。『北越奇談』には渓流釣りで山中に入った2人の武士が遭遇し、逃げ帰ってきたという話が採録されている。

◆山童(やまわろ)
九州辺境の山中に生息している人型UMAで、2足歩行をする大きな猿のような外見をしている。橘南谿の『東西遊記』や『和漢三才図会』で紹介されている。食べものを与えれば、木こりの仕事を手伝ってくれる。

◆山男(やまおとこ)
山中に生息している大男型UMAで全国的に分布していた。『絵本百物語』(桃山人著・竹原春泉画)では、遠江国(現在の静岡県西部)の山男を紹介している。
この山男は人畜無害で無類の酒好き。酒さえ与えれば、山中での仕事を手伝ってくれる。言葉は通じないが、身振り手振りでの意志疎通は可能といわれた。

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気に入った相手には宝物をくれる

◆山姥(やまんば)
山中に生息している女型UMA。「山女」「山姫」「山の神」という呼称もある。『東西遊記』や『宿直草』(萩田安静著、『御伽物語』とも)などに採録されている。
山の神と呼ばれる地域では、気に入った相手に宝物をくれるという伝承がある。また、地方によっては「山中で落とし物をした際には、男根をあらわにしつつ“失せもの祈願をすれば、すぐに見つかる”という伝承がある。女型ゆえに男根への思いもひとしおなのだろうか。

◆牛鬼(うしおに)
頭が牛で胴体が鬼という異形のUMA。岡山県の牛窓など各地に目撃例があった。このほかにも大ムカデ、海坊主、人魚など現代では目撃例が途絶えたUMAは多い。
これらは近現代化の激動のなかで、絶滅を余儀なくされたと考えられる。絶滅したUMAは無理としても、今も生存するUMAには、私たちも遭遇する機会があるかもしれない。

週刊実話増刊『未確認生物UMAの秘密』より一部抜粋