中日"TOYOTA"ドラゴンズで球界簒奪 新監督は新庄剛志!?

トヨタも新庄氏招聘に...

その先に見据えるのが、次期監督構想だ。

本誌が入手した情報によると、ターゲットは日本ハムの新庄剛志監督(53)の担ぎ出しだという。それも異例のツープラトン方式。

「エスコンフィールドHOKKAIDO」(北海道北広島市)開場に合わせ、'21年10月、監督に招かれた新庄氏。しかしチーム戦力は脆弱で'22、'23年シーズンはいずれもリーグ最下位。試行錯誤を重ね、万波中正(外野手)、野村佑希、清宮幸太郎(内野手)を大砲に、伊藤大海をエースに育て'24年と'25年は2年連続の2位に躍進した。この間に近藤健介をソフトバンクに、今オフも松本剛を巨人に送り出し、若手を育んでいる。

その新庄氏は10月5日、契約(年俸1億円)を更新し、5シーズン目の指揮が決まったが、来季で退任の可能性が高い。GMと二軍監督で支えてくれた稲葉篤紀氏(53)へのバトンタッチを考えているからだ。

今回の決断には、二つの思惑がにじむ。一つはセ・リーグのドン底チーム・中日再生への野心。

もう一つは来季以降も続投し、日本ハムに残った場合の稲葉二軍監督への配慮だ。

「稲葉氏は北名古屋市出身で中京高から法大に進み、ヤクルトと日本ハムでプレー。現役引退後は侍ジャパンを東京五輪金メダルへ導いた。中日OBではなく、名古屋が準地元なのはある意味、新生トヨタドラゴンズに最も相応しい人物。その稲葉保険があるからトヨタも新庄氏招聘に強気で臨める」(スポーツ紙デスク)

この方針決定の背景にあるのが、リニア中央新幹線だ。

最速40分でつながる「品川-名古屋間」の開通に合わせ目下、トヨタは東京・品川駅西口に新東京本社を建設中で2029年度の開業を予定している。ところが、静岡県での工事遅延(大井川の水問題など)と建設費増で開業が'34年以降にずれ込んでいる。

これは誤算だが、結果的に新庄監督の関心を誘った。

先の日本ハムとの契約更新の会見で同監督は「今回は1年だが、次は10年契約でやらせてもらいます」と発言し、取材陣を煙に巻いた。

そんな遠大な契約が結べる球団は考え難いが、トヨタが実質オーナーに就く中日なら十分あり得る。さらにリニア開通が10年先で辻褄も合う。

キナ臭さが増す年の暮れだが、信ぴょう性は高そうだ。

「週刊実話」1月1日号より