トレンディエンジェルが明かすM-1優勝秘話と「韓国進出」の全貌

逆境を力に変えて掴んだ栄光と独自の漫才論

──お二人はどういう笑いを目指してますか?

トレンディエンジェル(C)週刊実話Web
斎藤 今も目指しているのは「抱腹絶倒」なんです。とにかく“何がなんでも笑わせたい”という気持ちでやってるんで。だけど、単純に僕もたかしも真面目じゃないんですよ。怠け者なんで。

たかし 一番漫才に向き合っていない2人(笑)。

斎藤 とにかく練習が嫌いなんです。練習や打ち合わせでカフェに行っても、頭も回らないしネタも出てこない。だけど舞台上だと、瞬間的に追い詰められたり、即興で振られたりすることで、脳がギュイーンと回る感じがあります。

──アドリブ力がものをいうんですね。いつからハゲネタをやり始めましたか?
斎藤 最初は普通の巧みなコントをやってはみたけど、あんまりウケなくて。ああいうコントって、爆笑がないじゃないですか。うまくいかなくて悩んでいたら、先輩のダイノジさんが「なんでハゲネタやんねぇんだ」と。当時、ダブルハゲのコンビはいませんでしたから。

──そして、'15年のM-1で優勝。決勝は錚々たる面々でした。
斎藤 だから優勝するとは思ってなかったんですよ。敗者復活枠じゃなきゃ優勝してないですよ。決勝に行く自信はあったんですが、準決勝で敗退して。結果的に敗退したことで優勝できたんです。僕らが優勝したせいで、『笑神籤』ができちゃったぐらいですから。

──敗者復活戦を制した勢いのまま、30分後には優勝ですもんね。
斎藤 だから言われましたよ「勢いで取った」とか。そういう意見には一言ですね、「うるせえ」と。

──M-1王者という肩書は大きいですか?
斎藤 もちろん。仕事をもらう上でも、いつでも必ず言われますし、事実は事実なんでね。でも、そのとき必ず決まって「うるせえな、昔のことを言うんじゃねえよ」と。

──カッコイイ! 10年前の話だぜ、と。
斎藤 10年前って言ったら、PHSの時代だから。

たかし え、まだあったの?

斎藤 分かんないけど、10年経ったらだいぶ変わりますよ。