【深淵ホラー劇場:映画界が封印した『G級の神々』】#3

永井豪と日本のOVAが秘密の鍵! 異色のインスパイア源を語る

『量子バイオレンス』のコンセプトアート

この『量子バイオレンス』の秘密を解く鍵は、意外にも日本のカルチャーにある。チェレンターノ監督は「漫画『デビルマンレディー』を読んですべてが変わった。今では永井豪の大ファンだよ。それで、敵を引き裂く怪物のような女性、シジルを創造したんだ」と明かした。

加えて、『力王 RIKI-OH』、『うろつき童子』、『ジェノサイバー 虚界の魔獣』など、80年代〜90年代の日本のOVAから主にインスパイアを受けていると語る。監督は現在、『犬夜叉』にインスパイアされた脚本を執筆中で、さらに『量子バイオレンス』の続編の可能性についても意欲的だ。これはファンにとって嬉しいニュースだ。

インディーズ映画の新拠点! それはアルゼンチンだ!

アルゼンチンではインディペンデントなホラー映画が多く制作されている。ラテンアメリカで風変わりなホラー映画を見つけると、それは大抵アルゼンチン映画だ。アルゼンチンはホラー映画を制作する環境に恵まれているのだろうか?

「まさにその通り。アルゼンチンには独自の雰囲気があり、それが多種多様なホラーを生み出す余地を与えてくれる。映画の題材になり得る都市伝説も数多くあり、人材も豊富。アルゼンチンは、このジャンルの新たな拠点となる可能性を秘めているんだ」と、チェレンターノ監督は自信を持って語る。

大注目! アルゼンチンの新進気鋭女優“アレッサンドラ・ワイトモ”

『量子バイオレンス』やチェレンターノ監督の過去作に限らず、アルゼンチンの短編ホラー界で頻繁に活躍する個性的な女優がいる。それが大注目の新進気鋭の女優アレッサンドラ・ワイトモ氏だ。

サンドラ・ワイトモ

女優だけでなく監督、本の執筆、舞台演出とマルチな才能を発揮するワイトモ氏は、『量子バイオレンス』について「わあ! レニー(サメ怪獣)とのバトルシーンが好評と聞いて、本当に嬉しいです! この映画は万人向けではなく、面白くもあり居心地が悪くもある。珍しいバランスを持った映画です」とコメントを寄せている。

彼女にとって大きな転機となったのは、ブエノスアイレス・ロホ・サングレに一人で出かけたことだ。そこでホラージャンルを愛する多くの映画人に出会い、現在までコラボレーションを続けている。ワイトモ氏はドラマなどでも様々な役を演じてきたが、少しずつホラー作品に出演するうちに、同じジャンルを愛する人々に囲まれるようになったそうだ。「女優としては何でも演じたいんです。ホラーだけに自分を限定するつもりはありません」と語っている。

だが、ホラー映画が好きであれば役が来るというものではない。彼女に身の毛もよだつ話を表現する潜在的な才能が備わっているということなのだろう。彼女には目標がたくさんあり、その一つは長編映画で主演女優になることだ。いずれ日本の大スクリーンでも彼女の姿を見ることができるかもしれない。