元阪神・横田慎太郎さんの実話映画『栄光のバックホーム』は命懸けで闘う家族を描いた名作

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【LiLiCoオススメ肉食シネマ 第321回】『栄光のバックホーム』
2013年のドラフト会議で、阪神タイガースから2位指名を受けた横田慎太郎(松谷鷹也)。16年の開幕戦では一軍のスタメンに抜てきされるなど大きな注目を集めたが、その一方で、慎太郎の視界にボールが二重に見えるという異変が生じる。医師の診断は脳腫瘍という過酷なものだった。それでも慎太郎は、母のまなみ(鈴木京香)ら家族、恩師やチームメイトに支えられながら、病との闘いに立ち向かっていく。

笑顔を絶やさない母親の悲痛

皆さん、プロ野球は好きですか? 今や日本人選手の活躍は目覚ましく、国内のみならず、世界でも活躍していて誇らしい。

私は、昔こそいろんな野球選手と交流がありましたが、ここ数年は球場に足を運べていません。でも、私の心は動いた! この作品に出会ってからは。

これはプロ野球だけの物語ではありません。生きるため、そして命懸けで闘う家族を描いた1本です。

阪神タイガースの横田慎太郎選手。ドラフト2位でチームに入団し、大いに期待された選手。でも、身体に異変を感じ病院に行くと、21歳という若さで脳腫瘍と診断。本人はもちろんですが、こういうときの家族の気持ちって、痛いほど分かります。

実は、私の弟も病気で、生まれてから数年間、ほとんど病院で過ごしていました。母は責任を感じ、もしものときには自分も一緒に…と毎日言ってました。聞いている私は、生きた心地がしなかった。

以来、病気がちな子供を待つお母さんたちにたくさん会いましたが、皆さん、同じことをおっしゃいます。【関連】『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』“ロックの英雄”心の奥底の声に注目!