横綱大の里も顔負け 新弟子“旭富士”のスーパー怪物度

両国国技館 (C)週刊実話Web
注目度は横綱大の里(25)も顔負け。

今年を締め括る大相撲九州場所(福岡国際センター)もいよいよ大詰め。優勝争いは日を追って熱気を帯びてきたが、前半戦の土俵に"史上最強の新弟子"と呼ばれる怪物ルーキーが出現し、九州のファンの度肝を抜いた。

「今場所、入ってきた新弟子たちが初めて土俵に上がる前相撲は午前9時過ぎから始まるんですが、その新弟子が登場すると、土俵のまわりはマスコミのカメラマンがズラリ。40人を超す取材記者をはじめ、親方衆や出番前の力士たちも姿を見せるほど。
しかし、本人はそんな周囲の騒ぎなどどこ吹く風。いきなり東洋大相撲部出身の相手に圧勝。噂通りの力強さに館内から大きな拍手が沸き起こっていました。やっぱり怪物ですよ」(大相撲担当記者)

その破格の新弟子が、伊勢ケ浜部屋からデビューしたモンゴル出身で身長185cm、体重150kgの旭富士(23)だ。

いかに将来を嘱望されているか。

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実力は幕内級だった

前師匠の宮城野親方(元横綱旭富士)たっての希望で、まだ番付に載る前から横綱の四股名である『旭富士』を命名されたことでも分かる。

旭富士は15歳で来日。

神奈川・旭丘高に留学し、卒業後、伊勢ケ浜部屋で研修生として4年半、みっちり稽古を積んできた。

どうして新弟子検査を受けなかったかというと、大相撲界には1部屋1人の外国人枠があり、伊勢ケ浜部屋には横綱照ノ富士がいたからだ。

この我慢と辛抱の期間に実力はメキメキと頭角を現し、伯桜鵬、熱海富士ら部屋6人の関取の中でもトップクラスに。

四股名を譲った宮城野親方は「すでに1年前から実力は幕内級だった」と証言し、3連勝で易々と一番出世を決めた前相撲でも「力の差があり過ぎて相手にケガをさせるのでは、と心配だった」と話している。

来場所から番付に四股名が載り、力士として正式にスタートを切るが、これまでの序ノ口デビューからの最多連勝記録である常幸龍の27連勝超えは時間の問題とみる親方衆も多い。

大の里もウカウカできそうにない。

「週刊実話」12月4・11日号より