NetflixがWBCで200億超の大赤字危機か 現実味を帯びる大谷翔平・山本由伸ら欠場の大損失

侍ジャパン公式HPより

日本シリーズも終わり、球界の注目は来年3月開催のWBCへと移ってきた。今大会は配信大手・Netflixが独占配信権を獲得したことが話題になったが、ここへ来て“皮算用”の黄色信号が灯っている。

現在のネトフリで最も安いのは、広告付きの月額890円プラン。WBCは2023年の大会において、関東地区の平均世帯視聴率が最高で42.4%を獲得。WBC見たさに加入者が殺到すれば、莫大な収入が期待できるドル箱コンテンツだ。

だが、問題はここからだ。昨年の大会を盛り上げる最大のスターだった大谷翔平をはじめ、肝心の“顔”とも言える主力選手に“出場辞退”の可能性が浮上している。

「ワールドチャンピオンに輝いたドジャースは、エースの山本由伸がポストシーズンで6試合に登板し、ワールドシリーズでは先発翌日に連投するなど、疲労困憊にある。大谷も来季は二刀流でのさらなる本格復帰が控えており、負担を考慮して選手派遣をためらっているのです。ゴームズGMも、11日に現地の取材で、選手派遣について『まだ話し合っていない』と不透明であることを明かしています」(スポーツ紙デスク)

大谷がいないWBCなど、主役が不在のドラマに等しい。視聴者の興味関心は当然引けないだろうが、こうなるとネトフリは顔面蒼白だ。

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想定より222億円の赤字可能性も

「ネトフリは今回、配信契約で150億円規模の巨額の支出で落札したと言われている。これだけの大枚をはたいてもペイできると考えたのは、何と言っても大谷がいるからです。前回大会があれだけ盛り上がったのも、大谷が活躍したからに他ならない。野球ファンはほっておいても加入するだろうが、加入を促したいにわかファンは『大谷が出ないなら観ない』という人もかなりいます」(経済メディアスタッフ)

大谷・山本らの主力が不出場となった場合、大会の話題性は弱まり、とりあえず加入して観よう」という軽い動機の層は確実に離脱する。こうなれば配信サービスとしての“独占優位性”も薄れ、契約回収モデルが狂うのは間違いない。

「前回大会の最高視聴率を基に、WBC視聴者が5000万人いたとして、大谷や山本らスターが出るなら見るというライト層が半分の2500万人いたとしましょう。彼らが890円の最安プランを契約すれば約222億の収入が得られたが、これが夢と消えればネトフリには損失でしかない。150億円ともいわれる契約金をペイするどころか、赤字に終わる可能性すらあります」(同)

しかも今回、地上波に一部放映権すら譲渡しないというネトフリの強硬姿勢には反発も多く、辞退が歓迎される向きすらある。批判されないのなら選手は簡単に降りることができるため、よりスターが揃わなくなるという悪循環だ。

ネトフリとしてはなんとしても大谷らの出場が決まってほしいところだが、全てはドジャース次第。指を咥えて祈るしかなさそうだ。