阪神日本一奪還に打線テコ入れ! 柱はドラ1立石と「第2のバース」

阪神甲子園球場 (C)週刊実話Web
日本シリーズで敗れた阪神の弱点が露呈した。それは6番打者の弱さと代打層の薄さである。

藤川球児監督(45)は「右のリリーフ投手の増員」も挙げていたが、この3項目のすべてに共通して言えることは「レギュラーと控え選手たちの力量差」だ。

「シーズン中、6番打者が固定できず前川右京、ヘルナンデス、中川勇斗など何人かテストしてきました。1番・近本光司、2番・中野拓夢、3番・森下翔太、4番・佐藤輝明、5番・大山悠輔までは不動でしたが…」(在阪記者)

他のセ5球団からすれば、“贅沢な悩み”だが、日本一奪還の強化策にリンクしてきたのが、ドラフト1位ルーキー・立石正広(22=創価大)の育成ビジョン。関係者、在阪メディアの話を総合すると、「鳥谷式」となるようだ。

「かつて、岡田彰布氏が鳥谷敬(引退)にショートの定位置を与え、実戦経験を積み重ねることでチームの主軸選手に育て上げました。立石を6番でデビューさせ、佐藤が米球界に移籍した後は4番も務められるようにと」(同)

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「二塁デビュー案」の可能性も...

だが、ここで問題となるのがポジション。立石の本職は三塁手だが、大学最後のリーグ戦ではセカンドで出場し、ユーティリティーぶりも披露していた。

三塁には佐藤がいる。守備でまだ不安の残る佐藤を外野に回し、立石が三塁に入るプランも考えられるが、「二塁デビュー案」の可能性も。

「内野陣はいじらず、立石に外野を守らせる意見も聞かれました」(同)

さらに事態をややこしくしているのが、2位指名の谷端将伍(日大)の評判。こちらも立石と同じ強肩強打の内野手で、右バッターでもある。

「コンタクト率では立石以上。近い将来、立石と谷端で本塁打のタイトルを争うことになるかも」(在京球団スカウト)

谷端は外野での試合出場経験も多い。来春のキャンプでは激しい定位置争いも始まりそうだ。

「日本シリーズでは大山が18打数1安打とブレーキになってしまいました。走攻守70点平均の外国人選手を獲り、スペア要員にしていた現状が見直されています。
2027年にはDH制導入も決まっているので、打つことに特化した“最強助っ人”ランディ・バース氏のような外国人選手を探しています」(関係者)

大山も安泰とはいかないようだ。6番・立石にどこを守らせるのか、激しいレギュラー争いがチームの底上げにも繋がればいいが…。

「週刊実話」11月27日号より