小久保ソフトバンク&藤川阪神 強さのカギは“漢字だけ”のオール日本人打線

阪神甲子園球場 (C)週刊実話Web
今年の日本シリーズは、福岡ソフトバンクホークスが阪神タイガースを4勝1敗で破り、5年ぶり12度目の日本一に輝いた。これで2025年のプロ野球は幕を閉じたが、今年の頂上決戦は「チーム編成とは?」を問い掛けるものでもあった。

両チームとも、スタメン起用された外国人選手は先発投手だけ。第1、4、5戦のスターティングメンバーは“漢字だけ”となった。過去、外国人選手をスタメンで起用しない日本シリーズは’00年の第1戦以来25年ぶりだった。

「阪神は森下翔太、佐藤輝明、大山悠輔でクリーンアップを担っています」(在阪記者)

対するソフトバンクは生え抜きのベテラン・柳田悠岐もいるが、近藤健介、山川穂高らの移籍組がクリーンアップを固めていた。

「育成も外部補強も、すべてやる」のチームらしい編成だが、日本人選手が中心であることには変わりない。

「ソフトバンクとシリーズ進出を争った日本ハムの主砲はレイエス。巨人も岡本和真が不在の間、キャベッジに4番を託していました」(スポーツ紙記者)

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外国人選手は好成績を収めるとMLBに帰還

チームの中核とは、「4番、エース、クローザー」。このいずれかを外国人選手で補う球団も多い。ソフトバンクも一時期、ヘルナンデスに9回を任せていた。

しかし、チームを長期的な視野で見た場合、中核を担う選手にはリーダー的な役目も負ってもらったほうがいい。連敗などの窮地に陥った際、チームがまとまりやすいからだ。

「外国人選手は好成績を収めると、それをセールスポイントにして、MLBに帰還してしまいます」(同)

帰還が叶うということは、MLBも日本のレベルが上がっていることを認めているのだろう。

また、今年のセ、パ両リーグの打撃成績表を見ると、規定打席に達した外国人選手は6人しかいない。今シリーズでは阪神、ソフトバンク共に外国人野手は「代打出場」にとどまっている。

ひと昔前までは外国人選手のパワーでバットマンタイトルを奪われてきたが、今年の日本シリーズは、日本人投手のレベルの高さも再認識させてくれた。

「今季、阪神打線は93本塁打を放ちましたが、うち外国人選手の本塁打は1本だけ。101本塁打のソフトバンクも4本です」(同)

外国人選手の力を借りなければならない場面もあるが、他球団も両チームの戦い方を参考にすべきだろう。

「週刊実話」11月20日号より