高市政権に見える報道の偏りと危険性を蝶野正洋が指摘! 「世代によって新たな情報格差が生まれている」

若い世代は多くのメディアに触れるべき

今回の高市内閣の誕生までの流れを見ていても思ったけど、メディアによって情報に偏りがあるし、それを受け取る側もバランスが悪くなっていて、世代によって新たな形の情報格差が生まれていると感じた。

いま50代以上の世代は、ニュースメディアが新聞からラジオになって、テレビになって、それからネットになるという進化を実際に経験してきているから、わりと満遍なく情報を受け取っている。

新聞、雑誌を読んで、テレビのニュースを見て、もっと詳しく知りたくなったらパソコンやスマホで調べる。SNSやYouTubeなんかも見てるから、さまざまな視点のニュースに触れてるんだよ。それに比べて若い世代は紙のメディアを読まないし、テレビも見ない。

目に触れるのはネットニュースとSNSくらいだから、よっぽど偏ってる。ネットのニュースはあおるような見出しばかりだし、中身の文章までちゃんと読まないから、本当のところまで入ってこない。

しかもスマホのニュースはフィルターがかけられて興味がありそうな分野しか表示されないから、ますます視野が狭くなって多様な意見や情報に触れられない。

芸能ニュースならそれでもいいかもしれないけど、政治や世界情勢についてなら意識的にいろいろなメディアに触れないと、本当のところは分からないと思うよ。

「週刊実話」11月13日号より

蝶野正洋(ちょうの・まさひろ)

1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。