見納めか!? ドジャースが決断する大谷翔平「二刀流卒業」の極秘プラン

極めるのは「投手」か「打者」か

投手・大谷の復帰は、6月16日(現地時間)だった。トミー・ジョン手術からの復帰は通常1年かかる。大谷が2度目の手術を受けたのは’23年9月だから、他の手術投手よりも半年以上遅れての復帰となった。

その理由は、ドジャース首脳陣が慎重を期したためだけではない。

「シーズン中であり、打者としての調整もあったため、投手復帰の練習メニューに専念できませんでした。首脳陣はワールドシリーズ進出を見据え、ポストシーズンマッチでベストコンディションになればとも考えていましたが、二刀流の調整の難しさを口にしていました」(米国人ライター)

「二刀流の調整の難しさ」も今に始まった話ではないが、大谷自身も年を追うごとに考え方を変えたという。

この先も打者としての極みを求めていけば、投手として必要な「腕のしなやかさ」をなくし、太く強くしていかなければならない。今はその「打者」として強くしている腕の太さと、「投手」として必要な腕のしなりをキープできるギリギリのラインを維持している。

今季の本塁打55本を上回るには、そのラインを超えていかなければならない。その瞬間、投手として必要な腕のしなりを失う。大谷は打者と投手の両方を続けていく限界と矛盾にぶつかったのだ。

「ドジャースは’23年オフに大谷を獲得する際、二刀流をサポートしていく約束をしました」(同)

そもそも、大谷の右肘にメスを入れた外科医は、ドジャースのチームドクターでもある。

そのチームドクター、ニール・エラトロッシュ医師は医学専門誌などのインタビューで、2度目のトミー・ジョン手術を受けた投手の場合、「復帰が遅れる」とも語っていた。