妻はドン引き! 娘の“夫婦生活”の相談にまで乗る父親のあり得ないバカ親ぶり

娘婿は泌尿器科で手術

だが、数日後陽子さんの想像を上回る事態が起きた。

「幸也さんが泌尿器科で包茎と増強手術を受けてきたんです。壮太が言い含めたみたいで『費用は俺が出してやった』と自慢していました。おとなしい幸也さんは断りきれなかったのだと思いますが、娘婿の身体にメスを入れさせる舅なんて前代未聞。私の脳みそはバグりっぱなしです」

幸い幸也さんには術後のトラブルもなく正常に日常生活を送れているそうだが、陽子さんの気持ちは淀んだままだ。

「夫婦の営みで満足できるようなった娘は満面の笑みで『これもパパのおかげ!』と無邪気に喜んでいますが、私はその神経が理解できません。さらに営みの内容をあれこれ聞き出しては『アドバイス』という体でえげつない話を娘に吹き込む夫もおぞましいですし、それをありがたがり、聞き入っている娘も気持ち悪くて仕方ないです」

心理学では「父と娘の関係は家族の中でもっとも心理的距離が遠い」と言われているそうで、茂田家の場合は極めて稀なパータンなのかも知れない。

取材・文/清水芽々

清水芽々(しみず・めめ)

1965年生まれ。埼玉県出身。埼玉大学卒。17歳の時に「女子高生ライター」として執筆活動を始める。現在は「ノンフィクションライター」として、主に男女関係や家族間のトラブル、女性が抱える闇、高齢者問題などと向き合っている。『壮絶ルポ 狙われるシングルマザー』(週刊文春に掲載)など、多くのメディアに寄稿。著書に『有名進学塾もない片田舎で子どもを東大生に育てた母親のシンプルな日常』など。一男三女の母。