『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』は幸せな夫婦は笑え、不満を抱く夫婦は真顔になっていく夫婦喧嘩コメディー

衝撃的なエンディングにあ然!

経験のある方は、もう想像できますね。ここから今まで抱いていた不満がどんどん大きくなって、お互い本音が沸々と…。

時間ができたテオは子供たちの世話、アイヴィは新しい店舗の打ち合せで家を空けることが多くなり、どんどんすれ違っていく。次第に物を投げたり、嫌味ったらしい言葉が飛び出していきます。

この作品は見る人の夫婦関係がどの辺りに置かれているのかで、感じ方が全く違います。幸せな夫婦は大いに笑えて、不満を抱く夫婦は次第に真顔になっていく。ちなみに私は…(笑)。

でもね、“成功者は知らないうちに何かしら犠牲にしている”ってことに共感する人は多いと思います。

だって、ローズ家には自慢の子供がいる。仕事の事ばかりに目が行きがちですが、ここがポイント。この子供たちがまた強い! 親がこうなら、子もすごいんです。

こうした夫婦のコメディーもので一番気になるのはエンディング。私はこれまでたくさんの映画を見てきましたが、こんなに衝撃的な結末は初めて! しばらく口が塞がらなかった。

でも、この作品のおかげで、もっと仕事を頑張ろうという原動力が湧き、そして夫にたくさんハグするようになりました!

『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』
監督:ジェイ・ローチ
出演:オリヴィア・コールマン, ベネディクト・カンバーバッチ, アンディ・サムバーグ, ケイト・マッキノンほか
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン 10月24日(金)TOHOシネマズ 日本橋、新宿ピカデリー他全国公開

「週刊実話」11月6日号より

LiLiCo(リリコ)

映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS『王様のブランチ』、CX『ノンストップ』などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。