「聖域なき構造改革」が代名詞の小泉純一郎が改革できなかった聖域だらけの結婚生活

お見合い翌日にプロポーズ

結婚式の媒酌人は小泉が所属していた福田派の領袖、福田赳夫元首相夫妻。東京プリンスホテルの祝宴には、政財界人を中心に2500人もが出席した。

じつは、この結婚式当時、すでに新妻のおなかには長男が宿っており、言うなら“できちゃった結婚”であった。後年、首相になっても、その政策の果断ぶりはなかなかだったが、コチラも負けず“速攻”のようで、おなかにいた子は現在タレントとして活躍している小泉孝太郎である。

このたび首相の座に手を掛けた次男の小泉進次郎は、まだ影も形もなかった。

さて、筆者はある週刊誌の依頼で、結婚式の直後、衆院議員会館にあった小泉の部屋で、小泉、佳代子の両人を前にインタビューをしている。小泉は終始、上機嫌、一方の佳代子は大きな目を輝かせながら、じつにハキハキと質問に答えてくれた記憶がある。

そのときの佳代子の話を再録してみる。

「私、小泉に『政治の世界についてまったく知らないんです』と言ったんです。すると、小泉は『無垢がいちばんいいんだ。それがいいんだ』と。

お見合いの翌日には、電光石火のプロポーズでした。その日、帝国ホテルで待ち合わせてから映画を見たんです。その帰りに『ぼくを信頼してくれますね』と言われ、返事を考えているうちに『よし、決まった』って。その夜、小泉が私の家に来て、母に結婚を承諾してもらいました」

「小泉ったら、デートのたびにこう言うんです。『選挙のすさまじさを全部話すとビックリするから、徐々に話すよ』って。私の友達からも、『代議士の妻なんて、ご愁傷さま』と言われましたね。代議士夫人は、電信柱にもおじぎをするくらいでないと、いけないらしいです。果たして、私にできるかしら」