『冬ソナ』監督の最新作『夏の終わりのクラシック』は秋にピッタリのハートウォームシネマ

(C)2024 Yoon’s Color Inc., All Rights Reserved
【LiLiCoオススメ肉食シネマ 第318回】『夏の終わりのクラシック』
毎年、夏の終わりが近づく頃、ヨンヒ(キム・ジヨン)は済州島にやってくる。一方、母の遺品を片づけるために島に来ていたジュヌ(ペ・スビン)。2人が偶然出会った日の夜、海で溺れかけているジュヌを助けたヨンヒは、彼の家で膨大な量のクラシックアルバムのコレクションを目にする。
ヨンヒは、クラシック音楽を教えてほしいとジュヌに頼み込む。その様子は意味ありげで、庭の片づけと引き換えにクラシックを教える約束を交わすことに。ジュヌは、おせっかいでズケズケと物言いをするヨンヒに振り回されながらも、少しずつ心を開いていくが…。

『冬のソナタ』のユン・ソクホ監督が贈る新たな物語

暑さが和らいでくると、だんだん秋っぽい食べ物が欲しくなります。キンキンに冷えた秋限定ビールと白子ポン酢、そしてあん肝をいただければ私は満足です。

映画業界にもアートな作品が増え、ミニシアターが盛り上がるとき。こんな時期にぴったりのタイトル『夏の終わりのクラシック』を紹介します。『冬のソナタ』の巨匠、ユン・ソクホ監督が贈る新たな物語です。

毎年、夏の終わりが近づくと済州島へとやって来るヨンヒ(キム・ジヨン)は、母の遺品の整理をするために来たジュヌ(ぺ・スビン)と出会う。

きっかけは、海で溺れかけているジュヌをヨンヒが助けたこと。母を亡くしたジュヌが「すべてがどうでもいい」と失意の底にあるのは、誰が見ても分かります。

ジュヌはとにかく暗い、髪ボサボサ、ひげボーボーで誰とも目を合わせない。対するヨンヒは、人なつこくてよく喋る、そんな正反対の2人。

ヨンヒは、ジュヌの母の家にあった大量のクラシック音楽のレコードを聴かせてもらったり、クラシックを教えてもらう代わりに家のお掃除を手伝うことを提案。ジュヌは、そんなヨンヒの明るさに知らず知らず引っ張られていく。

でも、ヨンヒがクラシックを学びたい気持ちを知ったときには驚くほど涙が流れました。

【関連】深海に投げ出された飽和潜水士の実話『ラスト・ブレス』は「心臓がトケトケする」救出サバイバルスリラー ほか