「自民党の人材不足が露呈している」蝶野正洋が外圧頼みの政治に喝!

蝶野正洋 (C)週刊実話Web
週刊実話の人気連載「蝶野正洋の黒の履歴書」。今回のテーマは「人材不足が露呈した自民党総裁選」について。

今回も中継ぎにならない短期政権に?

石破(茂)首相がなし崩し的に辞任を表明したことで、自民党の総裁選(10月4日開票)が行われることになった。

立候補したのは小林鷹之元経済安保相、茂木敏充前幹事長、林芳正官房長官、高市早苗前経済安保相、小泉進次郎農水相の5人。全員1年前の総裁選にも立候補していた面々で、それだけ自民党の人材不足が露呈しているような気もするね。

結局は派閥というか、それぞれのバックについてる黒幕たちのパワーゲームという状況で、体制を変えるとか、新しいことを始めるという前向きな総裁選では無いことが透けて見えちゃってる。

しかも、今回は自民党総裁になっても、野党と連立しないと内閣総理大臣になれるかどうか危ういという状況。そんな危機感も、今回の候補者からはあまり感じられない。

前回の総裁選で石破さんが選出されたときも、俺は中継ぎのリリーフにすらならない短期政権になると予想してたけど、今回もそうなる可能性が高い。

新日本プロレスでいえば、2004年に草間政一さんが社長になったときと似ているんだよ。草間さんは経営のプロとして送り込まれてきて、財務を中心に体制を変えるとか、新しいことを始めるとブチ上げた。

だけど、就任して1カ月も経たないうちに、社内のいろいろな派閥から圧力を受けて身動きが取れなくなって、1年くらいで解任されてしまった。

石破さんも、総裁になる前は調子のいいこと言ってたけど、結果的にほとんど何もできなかった。

政治や派閥というのは結局、人数だから、数の論理で迫られたら対抗できない。国民に向けてアピールや人気取りをしても、自民党内の多数決で負けたら何も動かないんだよ。

蝶野正洋の黒の履歴書】アーカイブ