現在の酷暑は昔の新日道場と同じ!? 蝶野正洋が母親の熱中症体験を告白

蝶野正洋 (C)週刊実話Web
週刊実話の人気連載「蝶野正洋の黒の履歴書」。今回のテーマは「中高年は室内での熱中症に要注意」。 

「レスラーが倒れそうになりながら練習した状況が街を覆っている」

今夏は気象庁が統計を取り始めた1898年以降、最も暑い夏となったそうだ。

異常気象とも言えるが、近年は毎年のように各地で最高気温を更新していて、40度超えも珍しくない。もはやこの酷暑が“通常”になったということだよね。

昔、新日本プロレスの道場で、夏場に窓を締めきってサウナのような状態で練習する特訓があったんだけど、そのときの室温が40度くらいなんだよ。

つまり、レスラーたちが倒れそうになりながら練習していた過酷な状況が、いま街全体を覆っているんだよ。

この前デパートに行ったんだけど、お年寄りが大きなトランクケースを杖代わりにしてヨロつきながら入り口にたどり着いて、まるで避難するようにお店に入っていった。外を歩いて買い物をするだけで、もはや命懸けの危険な行動になってるんだよね。

外だけでなく室内も危険で、ウチのお袋も自宅で熱中症になり倒れてしまった。お昼ごろに訪問介護の人が来てくれたんだけど、呼び鈴を押しても返事がない。

前に呼びかけに気づかなかったことがあったから、まだ寝てるのかと思ってしばらく待っていたが、それでも出てこなかった。

それで介護の人が、まず俺の兄貴に「お母さんが出てこないんです」と連絡して、兄貴がすぐにお袋に電話をかけたんだけど、それでもお袋と連絡がつかない。

兄貴から俺にも連絡が来て、心配だから俺がお袋の家まで行った。玄関を開けて呼びかけたら、奥から「誰ー?」と返答があって、「正洋だけどー」と入っていったら、お袋が倒れたまま身動きが取れなくなっていた。

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