広陵高校暴力問題に蝶野正洋が喝!「先輩命令が絶対なんて新日本プロレスの道場でもやってない」

先輩の命令は絶対なんていまどき新日でもやってない

ウチの息子が柔道をやっているから、たまに予選の組み合わせを見ることがあるんだけど、明らかに有力校の選手が有利になっていたりする。

スポーツ推薦でもない一般生徒は最初につぶし合いをさせられて、学校側が勝たせたい選手を温存してるのが丸分かりなんだよね。いまどき、古臭いマッチメイクをしているなって感じるよ。

高校野球も、有力な常連校には選手も補助金も集まって既得権益が集中するから、組織が腐りやすい。広陵高校は校長とか監督も問題なんだけど、それだけをフォーカスしても改善されない。

いままでのやり方や、システムそのものから変えていかないとダメだと思う。

全寮制で共同生活をして、正月の三が日ぐらいしか親と会えないとか、先輩の命令は絶対みたいな価値観なんて、いまどき新日本プロレスの道場でもやってないからね。

部員たちは、これまでのシステムに従って純粋にやってるだけなんだから、かわいそうだよ。

せっかく3年間努力して甲子園にも行ったのに、いまや広陵高校生といったら「あのイジメの奴らだろ?」という見られ方になってしまう。

歴史と伝統は尊重するけど、それをいまの視点で見直してみて、何が問題で、どこを変えるのかという議論をしていくべきだろうね。

「週刊実話」9月18日号より

蝶野正洋(ちょうの・まさひろ)

1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。