インバウンド頼みの日本観光を復活させるキーマン“観光王”マウンティオとは何者か?

日本の魅力を知るべく全国を虱潰しに視察

マウンティオ(C)週刊実話Web
「日本という国は47都道府県、かつてはそれぞれが独立した国だったように、二つと同じものがない独自の魅力を持った文化資源に溢れている。
ただ、それを画一的なパッケージングでしか紹介できない現状は、ローカルの本当の面白い部分を取り逃してしまっている。オレはね、これを観光界の怠慢だと思っているんだよ。
分かりやすいところで言えば、各県出身のタレントが局地的なローカルの話をするだけのテレビ番組が20年近く高視聴率を続けているだろ。ところ変われば常識も変わる。
身近な異国であるローカルの魅力を広く世間に伝え、その見方を教唆するエヴァンジェリストとでもいうのかな。サウイフモノニ ワタシハナリタイーー」

サングラスの奥で蠢く観光の眼光が鋭く光っていた。彼がただの夢想がちなレイザーラモンの亜種であれば、この連載に取り上げるような無茶はしない。マウンティオには“観光王”を語るだけの実績とバックボーンがあった。

覚えている人は覚えているだろう。数年前、世界中を新型コロナが襲い観光業界が瀕死だったど真ん中で、宮崎県の日南市に山一つを丸ごと貸し切りにできる1日1組限定の宿泊施設を作った命知らずの山男がいたことを。

“レンタルマウンテン YAMA”

それは神々の故郷に喩えられるひむかの大自然と融合した1万2000平米の「山」。誰を気にすることもなくバーべキューにアスレチック、川遊び、露天風呂など自然を堪能することができ、洋風の巨大なコテージには10人までが宿泊できる目からウロコの貸し切り施設。

オープン当初から多くの情報バラエティー番組や雑誌などメディアで取り上げられ、一躍人気の宿となったことは記憶に新しい。

だが、日本の観光王を目論むマウンティオが、これしきの成功で満足する男ではない。

この山の運営はスタッフたちに任せ、彼自身は新たな日本の魅力を自らの足で体感すべく、日本列島北から南。高級リゾートホテルから、こんな西表島の1泊3000円のゲストハウスまでを虱潰しに視察の旅をしていたのだ。