石破首相vs旧安倍派「最終戦争」足並み乱れる反石破派

石破茂、安倍晋三 (C)週刊実話Web
【政界権力闘争の末路(1)】
石破茂首相(自民党総裁)に対する退陣論が党内に渦巻く中、当の首相は驚異的な粘り腰を見せている。永田町では目下、総裁選を行うかどうかが最大の焦点で、党は臨時総裁選の実施を検討している。
それでも石破首相が権力を手放そうとしないのは、目的が政敵、安倍晋三元首相が率いた旧安倍派の壊滅にあるからに他ならない。石破首相と旧安倍派の最終戦争の行方は――。(全2回中の1回目)

反石破議員は「一歩前進だ」と満足げだが…

「いつまでやるつもりなんだ!」

8月8日に行われた自民の両院議員総会。石破首相が続投に重ねて意欲を示すと、こうヤジが飛んだ。

殺伐とした雰囲気が漂う中、両院議員総会長の有村治子参院議員は総裁選前倒しの是非に絞って議事を進めた。

全国紙政治部デスクはこう語る。

「党執行部は『両院総会で総裁解任や総裁選実施を決められない』と、反石破派を牽制してきました。
有村氏は反石破派の急先鋒である麻生太郎最高顧問率いる麻生派(志公会)です。
有村氏は麻生氏と入念な打ち合わせをした上で、議事を進めました」

最終的に総裁選挙管理委員会(逢沢一郎委員長)に総裁選を実施するかどうかを一任し、総裁選管は党所属国会議員と各都道府県連の意向を確認することとなった。

両院総会で総裁選実施を決められないのなら、総裁選管に決めてもらう。シナリオ通りに議事は進み、反石破議員は「一歩前進だ」と満足げだった。

だが、敵もさる者ながらと言ったところ。石破首相や森山裕幹事長はこのような展開になっても動じていない。